俳優の椎名桔平が25日、大阪市内で舞台「未来少年コナン」(6月28日〜30日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)の取材会に出席した。

 アニメ界の巨匠・宮崎駿監督が1978年に初監督を務めたアニメーションシリーズを舞台化。最終戦争後の荒廃した地球で、人類の存亡をかけて立ち上がる少年コナン(加藤清史郎)の冒険を描く。コナンの育ての親・おじいと、ラナ(影山優佳)の祖父・ラオ博士の2役演じる椎名は「今年60歳になるんだけど、この年代の役をやったことがないので、舞台空間でそう見えるようにいろいろ考えながら練習している最中です」とほほ笑んだ。

 現代の国同士の争いや、エネルギー問題なども反映されている物語。今作で2役を演じるにあたり「コナンのおじいちゃんだけが、地球が滅びつつある現状になったということを知っている。おじいちゃんが亡くなる時に、大事なことを下に継承していくんです」と説明。また、地球を滅亡できるような兵器を考えたラオ博士については「悪用されて、地球が破壊されてしまって、その責任を感じつつ、人々が以前のように暮らせるようにと思っている人。どちらもいろんなものを託して継承して消えていく。そこは共通しています」と、後の世代に伝えていく共通の大事な役割に意欲をのぞかせた。

 大阪での舞台公演は2018年以来。「大阪はやっぱりすごく距離を近くして見てくれる。そういう意味ではとても楽しみがあります。ぜひ、大人の人に、そして大人が子供と一緒に来て欲しい」と呼びかけた。