◆JERA セ・リーグ DeNA7―2巨人(26日・横浜)

 巨人打線が2得点に終わり、8回の6失点で大逆転負けを喫した。

 ただ、阿部慎之助監督が「もう責められないピッチャー陣は」と振り返ったように、12球団トップの防御率を誇る投手陣だけに敗因を背負わせることはできない。

 課題は明白。打てない…。これで最近10試合の合計得点が13点。1試合平均1・3点では、いくら鉄壁のピッチャー陣でも勝ち続けることは不可能だ。

 ここはやはり、不動の4番・岡本和真内野手のド派手な一発でスカッとしたい…ところだが、そうは簡単にいかない。なぜか。後ろの5番打者に迫力がかけるため、なかなかまともに勝負してもらえないからだ。

 象徴的だったのがこの夜の同点の6回2死で、岡本が打席に入った場面。DeNAの東は1球もストライクを投げずにストレートの四球となった。相手バッテリーにすれば、主砲の一発だけが怖い場面。きわどいコースにだけボールを投げ続けた。そして、その後の丸が初球ストライクを打って遊ゴロに倒れた。

 その前の4回1死一、二塁では、岡本は5球で空振り三振に倒れたが、ストライクゾーンへの球は初球のチェンジアップのみ。あとはボールゾーンのきわどいコースを攻められた。そして続く丸のフライは左翼・関根に好捕される不運もあった。

 岡本も丸も結果的には3打数無安打1四球だったが、相手の投球内容も意味合いも全く違う。丸は最近8試合連続で5番を任されているが、これで26打席ノーヒットとなった。(今季5番打者は24試合で83打数18安打の打率2割1分6厘、2本塁打、6打点)

 一時はリーグ3冠の勢いで打ちまくっていた岡本だが、その時は相手の嫌がる坂本勇人内野手が5番に座っていた。(坂本の5番での成績は15試合で打率2割3分2厘、2本塁打、5打点)

 4番の宿命といってしまえばそれまでだが、孤軍奮闘では長いシーズンは戦えない。打線が文字通りの「線」となり、いつつながるのだろうか。