「こどもの日」を迎え、各界のアスリートたちから未来を担う少年少女たちへ、激励のメッセージがスポーツ報知へ寄せられた。開幕から新人として史上初の10試合連続ホールドを挙げるなど活躍する巨人のドラフト1位右腕・西舘勇陽投手(22)は、スキーやマラソンなどさまざまなスポーツにチャレンジした当時を振り返り、「挑戦する気持ち」を持ち続けることの大切さを訴えた。

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 巨人・西舘勇陽「小さい頃はとにかく体を動かすことが好きでいろいろなスポーツをやっていました。野球だけではなく、スキーやマラソン。特にマラソンは、小さい頃からやっていたのでプロに入ってもランニングメニューはそんなに苦にならず、やっていて良かったなあと思います。僕の小さい頃のヒーローは1つ年上の兄でした。野球だけに限らず、何をやるにも兄を目指してやっていましたね。すごく負けず嫌いで、スキーでも野球でも試合に負けるとすごく悔しくて時には泣くこともありました。

 自分としては野球以外にいろんなことをやっていて、将来の選択肢が増えたことは良かったと思います。高校でもスキーでいこうかな、と考えたこともありました。みなさんにもいろんなことに興味を持って、挑戦する気持ちを持ってほしいです。僕はいろんなことをやってここまで成長できたからこそ、今はプロ野球選手としてこの舞台に立てていると思います」

 西武・武内夏暉「子供の頃にやっていたのはボールの壁当てです。小学校3年で野球を始めてからめちゃめちゃやっていて、ほぼ日課になっていました。家の外の壁に向かって軟式球を投げていたのですが、知らず知らずのうちに指先の感覚がよくなっていきました。今でも役立っています。大人になっても効果があると思いますし、1人でもできるので野球をやっている、始めようという子供にはオススメです」

 日本ハム・山崎福也「自分は小さい頃から野球が好きでした。好きだからこそ、練習は日々していましたね。キャッチボールや野球ボールの代わりにバドミントンの羽根(シャトル)を打つメニューをよくやっていましたし、家族にも協力をしてもらいながら技術を磨いていたことを覚えています。いま子供たちに伝えたいのは練習を続けること、そして『やりたい』と思うことを見つけて、それを好きになることです」

 ソフトバンク・石川柊太「野球でも何でも『やめたい』って思うことはある。でも、お母さんやお父さんが悲しむ顔を見たくないって気持ちがあれば、続けることができる。誰かのために頑張るって大事。僕はももいろクローバーZが大好き。いい投球をすれば、ももクロの評価もさらに上がると思って頑張っている。でも“推し”と実際にお付き合いする女性は別だよ」(妻は元AKB48の大場美奈さん)

 楽天・岡島豪郎「僕はオフシーズンにゴルフをよくするんですけど、ゴルフでこういう感じだったらうまく打てたから、野球でもこういう感じで打ってみようとか考えます。例えば、軸がぶれないように打ったり、うまく体重移動を使ったりとか。野球で打席に立って再現した時にうまくはまった時もあるしね。だから、野球をやりたいから野球だけをやるんじゃなくて、野球をやるためにいろんなことに挑戦してほしいですね」

 阪神・森下翔太「僕は野球だけは誰にも負けないように努力してきました。プロ野球選手になりたいのであれば、なおさらだと思います。子供の頃は素振りはあまりせず、ボールを打つことを大事にして、ティー打撃をよくしていました。考えながら練習してきました。僕が後悔しているのは、柔軟をあまりしてこなかったこと。けがのリスクもあるので大切です。でも、学校はしっかり行って。勉強もおろそかにしてはいけないです(笑い)」

 中日・村松開人「外で遊ぶのが好きでした。野球以外にもサッカーやバスケをして遊んでいたし、小さい時から運動していたことが今に生きてると思います。たくさんご飯を食べて、運動するのが一番。僕は小食だったけど、毎日、夜ご飯はどんぶりで食べていました。やっておいた方がいいと思うことは、柔軟と勉強。体が硬いので、小さい頃からやっておけば、今までのけがもなかったかもしれないし、英語が話せたら外国人選手とも話ができる。今、痛感してるところです」

 オリックス・杉本裕太郎「大きくなりたい子供たちは、いっぱい寝てください。僕は小学6年生で身長が168センチ。夜8時とか9時には寝て、朝7時に起きるのが習慣でした。よく寝ると背がめっちゃ伸びましたし、牛乳を飲むと伸びすぎると思っていたくらいです(笑い)。子供の頃はイチローさんが好きだったので、野球の練習を頑張ることができました。どんな分野でも、憧れの人を持って、夢や目標を追いかけることも大事です」

 DeNA・宮崎敏郎「小さい頃は打ちたいとか速い球を投げたいとかずっと思ってました。なので、そのためには何をしないといけないのかを考えていました。野球の『変化球バイブル』みたいな本を買ってみたり、チューブを買ってトレーニングをしたり。やりたいことをやった方がいいです。思いついたことを思いついてすぐに行動に移す方がいいと思います」

 広島・大瀬良大地「僕自身、学校から帰った後、まず家にいることはなかった子供でした。サッカーもしましたし、空手をかじった時期もありました。好きなことは思いっきり楽しんでほしいです。逆に、やっておけば良かったと思うのはストレッチ。今になって体の硬さが邪魔しているような…。2歳になる自分の子供にも、やらせるのではなく、一緒にやって習慣として身についてくれたらなと思っています」

 ヤクルト・北村拓己「自分がやると決めたことはやり遂げるような気持ちを持ってほしい。つらいことも、うまくいかないこともあると思うけど、負けてほしくない。信念というか貫く心を持ってほしいです。僕も両親から『絶対に負けるな』と言われてきました。だから、野球を通して負けず嫌いな性格に育ったんだと思います。好きなことを見つけて、とことんやり続けてもらえたらなと思います」