◆報知新聞社後援静岡学生野球▽第6節第2日 日大国際9−3東海大静岡(5日・日大国際球場ほか)

 日大国際が東海大静岡を9―3で下して前日(4日)の雪辱を果たし、11勝1敗1分けで首位に並んだ。静岡産業大は静岡大に1―8で7回コールド負けを喫し、開幕からの連勝は11で止まった。優勝は日大国際と静岡産業大の2校に絞られ、最終節(11、12日)に直接対決する。

 今季初スタメンの男が期待に応えた。「5番・指名打者」で起用された日大国際の渡辺龍(3年)が、先制&V打。初回2死一、二塁から中前適時打を放てば、2―2の5回無死一、二塁から左前へ勝ち越しタイムリー。「昨日負けていたので、勝てたことがうれしい」と、謙虚に話した。

 嫌な流れだった。前日の東海大静岡との第1戦では2死満塁で勝利まであとストライクひとつから走者一掃の二塁打を浴びて逆転負け。この日も初回に先制したものの、直後にひっくり返された。そんな暗いムードを渡辺が振り払った。

 フリー打撃の調子を見て抜てきを決めたという和泉貴樹監督(69)は「ミート力があって体がぶれない。いいところで打ってくれた」と、ニヤリ。2試合目には静産大が敗れ、首位に並んだ。「どちらにしろ、あと2つ勝たないとね」と、指揮官。ラッキーボーイの出現で息を吹き返した日大国際が、最終節の直接対決でVを決める。(塩沢 武士)

 東海大静岡が3敗目を喫して、優勝の可能性が消滅した。前日140球で1失点完投したプロ注目左腕・宮原駿介投手(4年)が4点ビハインドの7回から3番手で登板したが、2回0/3で3失点と日大国際の流れを止めきれず、大学選手権出場の道は途絶えた。「前節の試合から疲労が抜けきれなかった」と、ポツリ。「次節の静岡大戦に気持ちを切り替えます」と、前を向いた。

 静岡産業大の連勝は11で止まった。4回に代打で登場した磯木要(2年)の本塁打で先制。だが直後の守備で一気に4点を奪われて逆転を許し、6回にも4点を献上しコールド負け。萩原輝久監督(59)は「ふがいないというよりあきれる内容だった」と、おかんむり。次節は22年秋以来3季ぶりの優勝を懸け、日大との直接対決に臨む。「あとは総力戦。選手たちに期待したい」と指揮官。