オリックス・吉田輝星投手(23)が7日、故郷・秋田に陸路で移動し、凱旋(がいせん)試合での快投を誓った。8日の楽天戦は秋田こまちスタジアムで開催。「気持ちはなおさら入る。空回りしないように、気合を入れていきたい」と胸を躍らせた。

 金足農(秋田)のエースとして18年夏の甲子園で準優勝するなど、“金農旋風”を巻き起こした。その原点の「いい思い出がある球場」で日本ハム時代の22年6月21日の楽天戦は5回途中2失点。昨年も8月13日の2軍・楽天戦で救援し、1回零封だった。昨オフにトレード加入したが、不思議な縁に導かれ、球団8年ぶりの秋田の一戦で3年連続登板の機会が巡ってきた。同じ秋田県民の小木田が右肘痛で離脱しただけに「コギさんの分も差し入れをしなきゃ(笑い)。思いも背負って」と必勝リレーを担う自覚をにじませた。

 チームは故障明けの主力・中川を1軍合流させる見込みで、秋田県内の試合では通算20勝5敗1分けの驚異的なデータも後押し。北秋田市出身の中嶋監督にとっては、故郷に錦を飾るゲームになる。「秋田出身の監督の下、秋田でできるのはすごく幸せ」と吉田。金足農の恩師・中泉監督ら多くの知り合いが駆けつける中、成長した姿を届ける。(小松 真也)