プロバスケットボール男子、Bリーグでチャンピオンシップ(CS)進出を決めたA東京のポイントガード(PG)・テーブス海が8日、オンラインで取材に応じた。

 今季、A東京に加入し、司令塔としてチームをけん引。48勝12敗の好成績で東地区2位に入り、CSへと駒を進めた。「PGとして成長できた姿をコート上であらわせたのかなと思う。手応えもある程度、感じたシーズンになった」と振り返った。

 CSでの初戦はいきなり昨季王者の琉球。レギュラーシーズンは1勝1敗の互角で、タフな戦いが予想される。また勝ち上がると準決勝では、今季最高勝率の宇都宮か、天皇杯王者の千葉J。厳しい相手が続くことになるが、「実際、どこと当たっても強豪。優勝するためには、そういうチームを倒さないといけないと思っている。あまり気にしていない」と言い切った。

 女子のWリーグ・富士通で監督を務める父・BTテーブス氏は今季、16年ぶりVを達成。テーブス海も、Wリーグ決勝を会場で観戦し、父の歓喜を見届け、さらに優勝への思いを強くしたという。「感動した。お父さんが何回も決勝で負けて悔しがってた姿を見ていたので、ここでやっと優勝できたうれしさもあった。自分もA東京で優勝したいって強い気持ち、モチベーションにつながった」と話した。

 2018〜19年シーズン以来のBリーグ制覇はもちろん、自身にとってはパリ五輪の代表争いに向けても重要なアピールの場となってくる。昨夏のW杯では代表入りを逃したが、2月のアジア・カップ予選ではグアム戦、中国戦に出場し、活躍が光った。

 「A東京のバスケと代表のバスケはスタイルが結構違うと思う。僕はどっちもやれるようになりたい。いいPGとしてチームを勝たせることはどっちにも通用する部分だが、スタイルが違うので、A東京でやってるときは、A東京のバスケのことしか考えていない」と、今は目の前の勝負に集中しつつも、「ただ自分の代表での立ち位置考えると、河村勇輝選手、富樫勇樹選手とはタイプが違う。2人みたいに20点以上平均で取る選手ではないが、どこで自分の強みを出せるかというと、チームを勝たせるところだと思う。代表の中でも、アピールする部分としては(CSでの)優勝しかない。このチームで優勝できたらPGとしての価値は間違いなく上がると思うし、証明できると思う」と力を込めた。

 CSは全て2戦先勝方式で実施。A東京は5月10日から1回戦で琉球とホーム・有明コロシアムで対戦する。