バレーボール男子日本代表は9日、オランダ合宿(17日まで)に向けて成田空港から出国した。世界ランク4位の日本男子は、今夏のパリ五輪前最後の国際大会となるネーションズリーグ(NL)1次リーグブラジル・ラウンド(R、21日開幕)に向け、オランダからそのまま乗り込む。ブラジルRでは21日(日本時間22日)に同6位のアルゼンチンと初戦を迎える。

 出国前の空港で取材に応じた西田有志(パナソニック)は「五輪まで日数がない中で無事に合宿を迎えられる。今年も目標へのトライが始まるのは、すごく楽しみです。(NLは)本当に難しい戦いになることは間違いないと思いますけど、やっぱりそこで勝つこと。そこをしっかり求めて、まず、ブラジルラウンドでしっかり勝ちを収めたいなと思います」とパリイヤーの“スタートダッシュ”へ力を込めた。

 昨年6〜7月のNLで銅メダルを獲得。同年秋の五輪予選で自力での出場権をつかんだ日本男子は、4月10日から東京や沖縄など国内で合宿を行ってきた。今月7日の東京合宿の中でチームミーティングを開き、目標を確認し合った。「NLで昨季以上の成績」そして「パリ五輪でのメダル」に向けて、オランダ合宿では「今、このメンバーでできるチーム構造を再確認して、ブラジルにしっかりといい状態で臨みたい」と西田は話し、心をひとつにNLに向かっていく。

 イタリア1部セリエAでプレーオフを戦った主将の石川祐希(ミラノ)と高橋藍(らん、モンツァ)は、シーズンを終えたばかりのため、オランダ合宿、ブラジルRには同行せずに別調整。石川主将に代わって昨季チームの副主将を務めた西田が「まとめ役」を担う。「2人がいなくても、やっぱり強い日本だと思ってる。そこに対して僕は心配をしていない。しっかりチーム全体に声をかけて、先陣を切っていきたい」と24歳は頼もしく話した。