第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で、予選会(10月)で敗退したチームの選手で編成される関東学生連合が2年ぶりにオープン参加することが10日、分かった。箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟は3月末に決定し、この日、関東学生対校選手権が開催されている東京・国立競技場の会議室で行われた第1回駅伝全体会議で加盟校に確認事項として伝えた。第102回大会以降の編成については今後、協議を重ねる。

 多くの個性派・実力派ランナーを生んだ「名物チーム」が2年ぶりに復活する。 関東学生連合の前身に当たる関東学生選抜では、学習院大初の箱根駅伝ランナーとなった川内優輝(37)=あいおいニッセイ同和損保=や、東農大時代に予選会を突破できずに関東学生連合の一員として4区を走った小山直城(27)=ホンダ=ら多くの話題を提供した。

 今年の第100回記念大会は例年より3増の23チームが参加。シード10校と、全国の大学が参加可能だった予選会(昨年10月)を突破した13校が出場した。100回大会では編成されなかった学生連合は101回大会以降は未定とされていたが、2年ぶりに復活が決まった。関係者によると、第101回大会は原則、第99回大会と同様に開催されるという。第100回大会で優勝した青学大をはじめ上位10校のシード校と10月の予選会を突破した10校に加え、予選会で敗退したチームの選手によって編成される関東学生連合がオープン参加する。102回大会以降の編成については、加盟校の意見を募り再協議される。

 チームとしては予選会突破の可能性が少ないが、個人として高い実力を持つ選手が箱根路で躍動することが関東学生連合の存在の意義の一つだ。記録には残らないが、記憶には残る関東学生連合チームは、第101回大会の見どころのひとつとなる。

 ◆関東学生連合 2003〜13年に編成された「関東学連選抜」(04年は日本学連選抜)を改め15年に再結成。予選会敗退校の中から個人成績を参考に編成。各校1人で外国人留学生を除く。現在は、過去の本戦出場がない選手に限られるため全員が初出場となる。チーム、個人とも順位がつかないオープン参加。07〜13年は公式順位が認められており、最高成績は08年の4位。前々回の23年は20位相当。タスキの色は白。

 東大秋吉熱望 〇…関東学生連合のメンバーとして夢の箱根駅伝出場を目指すことになりそうなのが、1万メートルで28分49秒27の自己ベストを持つ東大の秋吉拓真(3年)、熊本大、九州大大学院を経て東大大学院の古川大晃(博士4年)らだ。この日、東京・国立競技場で行われた関東学生対校選手権・男子2部5000メートル予選2組で箱根駅伝常連校の選手に交じり、5位で決勝に進出した秋吉は「箱根駅伝に出場し、学生連合の意義を広く分かってもらえるような走りをしたいです」と目を輝かせた。