◆パ・リーグ 楽天0−5オリックス(17日・楽天モバイルパーク宮城)

 オリックスの新外国人、アンダーソン・エスピノーザ投手(26)が7回5安打無失点の快投でリーグ単独トップの3勝目をつかんだ。来日初登板から3戦3勝は球団では1990年のシュルジー以来34年ぶり、2人目の快挙。NPB通算では12勝にとどまったシュルジーだが、ファンには強烈なインパクトを残していた。

 ◇シュルジー伝説

 ▽デビュー3戦3勝 90年からオリックスでプレー。ブーマー、ホフマンに次ぐ第3の外国人だったため、ブーマーの故障に伴い、6月3日の日本ハム戦(グリーンスタジアム神戸=現ほっと神戸)で来日初登板初先発を1失点完投勝利。バッテリーを組んだ中嶋(現監督)が9回、サヨナラ三塁打を放った。そこから3戦3勝の鮮烈デビュー。シーズン途中からリリーフもこなし、20試合で6勝4敗3セーブ、防御率2・58。

 ▽DH導入後のパ投手の初アーチ 91年5月29日の近鉄戦(日生)で5―3の9回から登板。追いつかれて延長戦に入ったが、DHが解除され、11回に赤堀の初球をとらえ、左翼防球ネット直撃の決勝アーチ。1975年のパDH導入後、投手の初アーチだった。NPBでは唯一の打席となり、通算打率10割。翌30日の同カードでは決勝被弾で敗戦投手。

 ◇ドン・シュルジー(Don Schulze)1962年9月27日、米イリノイ州生まれ。61歳。1980年の全米ドラフト1巡目(全体の11位)でカブス入り。インディアンス、メッツ、ヤンキースなどを経て、90年からオリックスで3年間プレー。NPB通算57試合で12勝11敗10セーブ、防御率3・39。引退後は米マイナーでコーチを歴任。現役時代は190センチ、104キロ。右投右打。