イ・ドンウクやコン・ユに続く？186cmの注目イケメン、チュ・ヨンウが「学校」シリーズで見せたナイーブな高校生役

昨年末に開催された「2023 KBS演技大賞」において、優秀演技賞をW受賞しベストカップル賞にも輝いた「オアシス(原題)」のチャン・ドンユン＆ソル・イナ。2人の純愛模様が支持を集める一方で、鮮烈な存在感を放っていたのが、同作で新人演技賞を受賞したチュ・ヨンウだ。

Red Velvetのジョイ演じるヒロインとロマンスを繰り広げた「田舎街ダイアリーズ」(2022年)が話題となり、最新作にはイム・ジヨン(「ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜」)と共演する時代劇「オク氏夫人伝」が控えるなど注目度が急上昇中。そんなヨンウのブレイクのきっかけといえば、2021年に「警察授業」に続いて出演したKBSの青春ドラマ「トキメク☆君との未来図」だ。

2月9日(金)にアジアドラマチックTVにて第1話が先行放送される「トキメク☆君との未来図」は、1999年から続くKBSの人気ドラマ「学校」シリーズの8作目。これまでにも第1作に出演したチャン・ヒョクを皮切りに、イ・ドンウク(第2・3作)、コン・ユ(第4作)、イ・ジョンソク(第5作)、ナム・ジュヒョク(第6作)、キム・ジョンヒョン(第7作)...とトップスターを次々に輩出しており、人気俳優の登竜門ドラマとして知られている。

そんな錚々たるスターたちからのバトンを受け継いだ今作の主演には、WEiのキム・ヨハンが起用。「学校」シリーズには珍しく"特殊高校(進学ではなく職業訓練を行うことを目的とした高校)"の建築デザイン科を舞台にした物語が紡がれていく。

幼い頃からテコンドー選手として期待されていたギジュン(キム・ヨハン)だが、足のケガをきっかけに夢を断念。さらに、唯一の保護者である祖父が倒れてからは生活も苦しく、お金を稼ぐため必死の日々。そんなある日、ギジュンのクラスに転校生のヨンジュ(チュ・ヨンウ)がやってくる。

最初からギジュンに「話しかけるな」とケンカ腰のヨンジュだが、2人の間には、テコンドーにまつわる過去の因縁がある様子。そんなギジュンとヨンジュ、そしてギジュンの幼なじみ・ジウォン(チョ・イヒョン)と、クラスの優等生女子・ソヨン(ファン・ボルムビョル)が進路の選択と友情、そして恋に悩みながら青春を駆け抜けていくストーリーだ。

2021年の「KBS演技大賞」でベストカップル賞を受賞したヨハン＆イヒョン演じる高校生カップルの甘酸っぱい恋模様が中心に描かれる一方で、印象に残るのがヨンウ演じる転校生・ヨンジュ。細身ながら肩幅のがっしりした彼がバイクを走らせる初登場シーンからカッコよく、高校生とは思えない大人っぽさを漂わせている。

「制服が間に合わなくて...」と私服の黒シャツ姿で教室に入ってきたヨンジュは、186cmの長身とも相まって一言も口にせずとも存在感抜群。そんな大人びたヨンジュがギジュンにはなぜか「話しかけるな」「失せろ」と強い口調で拒絶するものだから、かえって2人の過去に興味が湧いてくる。

実はギジュンとヨンジュはかつて親友同士だったのだが、ある事件がきっかけで今は絶縁状態。もともとテコンドーを通して幼い頃から夢を語り合っていた2人の間に一体何があったのか...？2人がそれぞれ別々に"ジョンミン"という名の少年の墓参りをするなど意味深なシーンも挟みながら、徐々に過去が明らかになっていく。

風が吹き抜ける教室に立ち尽くすギジュンと、ギジュンをまっすぐ見つめるジウォン、そんなジウォンを見つめるヨンジュ、そしてそんなヨンジュを見つめるソヨン――これから始まるストーリーを暗示するような第1話のオープニング映像も印象的だ。

ドンユン＆イナとの切ない三角関係で涙を誘った「オアシス」での男くさい雰囲気とも、「田舎街ダイアリーズ」での利己的な都会の青年ともまた違う、寡黙でナイーブなヨンジュを演じるチュ・ヨンウ。ネクストブレイクとして注目を集める彼の貴重な"高校生役"を本作でじっくり味わってみては？

文＝酒寄美智子