瀬戸康史が主演を務めたWOWOWオリジナルドラマ「男コピーライター、育休をとる。」。育休を取得する男性の日常がハートフルかつコミカルに描かれる本作の原作は、現役コピーライターによる同名タイトルの育児休業体験記。プライベートでも一児の父親となった瀬戸が演じたのは広告会社のコピーライターとして多忙な日常を過ごす中、子供が生まれ、半年間の育休をとった魚返洋介だ。

近年、男性の育休取得率は増えてきてはいるものの、本作で描かれる2019年の取得率は、たったの7.4%。長くても2〜3週間という現実の中、主人公の決断は異例中の異例である。「クリエイターとして大丈夫なの?」「その間、給料出るの?」と仕事仲間にあれこれ言われる中、基本、ポジティブ思考の洋介は、育休中に映画を見たり、コピーライターとして吸収できる時間が増えると目論んでいるが、その現実はいかに?初めての体験に戸惑い、一喜一憂するなりたてホヤホヤの父親を瀬戸が生き生きと演じている。

■子供嫌いだった主人公がたちまち赤ちゃん言葉に?

32才の(魚返)洋介は隠れ子供嫌い。しかし、いざ、自分に子供が生まれたら、名前の候補をいくつも考えて病室の壁に貼るほど、親バカに変身。同じく育休をとっている印刷会社勤務の妻・愛子(瀧内公美)と共に子育てに奮闘する。おむつの替え方やミルクのやり方、沐浴について習い、分担しながら頑張ればいいと思っていたものの、育休のために購入したプロジェクターで映画を見ようとすると、子供が泣き出し、たちまち睡眠不足のノンストップ育児状態に突入する。大好きなラーメンを食べに行くこともままならなくなり、想像と違う育休ライフに半泣きになったり、子供の変化に赤ちゃん言葉全開で大喜びする不器用な主人公を瀬戸が表情豊かに表現。夫と妻がカメラ目線で視聴者に問いかける場面が所々に挟まれたりと構成もユニークで、ドキュメンタリータッチとバラエティ番組風の見せ方が混ざりあい、魚返夫婦の日常に密着しているような気持ちにさせられる。

■現代の"子育てあるある?"楽しく学べる育休エンターテインメント

育休をとってからの半年間を描いた本作には、様々なドラマが盛り込まれている。洋介はパパ友が欲しくなってコミュティセンターに出かけてみるものの、男性は誰もいなく、アウェイな中、ママたちに偉いと褒められたり、保活(子供を保育園に入れる活動のこと)で、毎日いろいろな保育園を夫婦で見学に行ったりと、なかなか大変な現実も切り取られているのだ。演じてみて、育休のリアルを思い知らされたという瀬戸は当時、「小さな幸せを実感し、噛み締める作品だと思います」とコメント。我が子に何かあるとすぐにあたふたする洋介とドンと構えながらも内心は心揺れている愛子。子供の成長とともに過ごす夫婦の山あり谷ありの濃〜い毎日がほっこりテイストで描かれている。

文=山本弘子

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男コピーライター、育休をとる。
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