超特急・草川拓弥＆西垣匠による「みなと商事コインランドリー」第2弾！両想いの「その先」を丁寧に描いた同居生活

4月17日(水)に1st EP「Just like 超特急」をリリースするメインダンサー＆バックボーカルグループ・超特急。2022年の"10周年"を機に9人体制となってからは勢いも増す一方で、4月20日(土)より全国15公演を巡るホールツアー「BULLET TRAIN Spring tour 2024 "Rail is Beautiful"」への期待も高まっている。

そうした精力的なグループ活動の一方で、俳優としても活躍の場を広げているのが"4号車のタクヤ"こと草川拓弥だ。「兄に愛されすぎて困ってます」(2017年)や「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(2020年)、「デブとラブと過ちと！」(2022年)など、着々とキャリアを重ねている彼が、ドラマ初主演を果たした作品が「みなと商事コインランドリー」(2022年)だ。

缶爪さわ(漫画)・椿ゆず(原作)による、通称"みなしょー"と呼ばれる同名漫画をドラマ化した本作は、アラサー男子の湊晃(草川)と、彼にひと目惚れした純情一途なイケメン高校生・香月慎太郎(西垣匠)による、年の差を超えた駆け引きナシの真っ直ぐなラブストーリー。

過去を引きずり、恋愛に憶病になっていた湊との10年越しの初恋を成就させる、"シン"こと慎太郎との"ゆるキュンBL"は、日本のみならず海外でも高い人気を獲得。互いの想いを確かめ合った2022年放送のシーズン1の最終回放送後には、続編化を望む声が殺到し、翌年7月からはシーズン2が放送された。

晴れて恋人同士になった湊とシンの"その後"が描かれるシーズン2。祖父から引き継いだコインランドリー"みなと商事"を営む湊のゆったりとした日常は相変わらずだが、医学生となったシンとの関係は、高校生の時と同じまま...とはいかない。日に日に大人の男へと成長し、湊への愛情を真っ直ぐな言葉と態度で示してくるシンとは反対に、湊は素直に気持ちを表現できずにいた。

付き合い始めて3か月近くも経つのに、シンのペースに乗せられっぱなしで、あたふたするところも微笑ましい。素直になれないところも、振り回されてばかりの情けなさも、愛すべき"ダメ男"っぷりは健在で、変わりたくても変われない湊のジレンマを草川が好演している。

一方、恋人同士になった後も、尽きない悩みを抱えながら成長するシンを真っ直ぐに表現した西垣匠。甘えるような少年らしさは覗かせつつも、時折、隠しきれない情欲を滲ませるシンの年相応の色気には、湊でなくともドギマギさせられること必至。シーズン1からの年の差を超えた凸凹感はそのままに、ちょっぴり進展した彼らのホットなやり取りが堪らない。

シーズン2での最も大きな変化は、シンの実家のリフォームを機に2人の同居が始まること。最初は湊が暮らすアパートの隣室を貸してもらい、食卓だけ共に囲むという共同生活のはずだったのだが、急遽アパートの取り壊しが決定。ひょんなことから湊の祖父母に気に入られたシンは、かつて祖父母が住んでいた庭付き一軒家で湊と同居することを許される...というシンにとっては夢の"同居生活"が描かれる。

といっても合い鍵すら中々もらえないシン。心も体も近づきたいのに、湊のガードは固いまま。そんなシンの受難の日々をコミカルに描写。両思いになって終わりではない恋人たちの"その先"の展開は共感度もたっぷりで、急激な変化に心が追い付かない湊と、最愛の人に早く追い付きたいシン、それぞれの心情の揺れが丁寧に綴られていく。もどかしいだけじゃない、大人の恋にも踏み込んだ2人をそっと見守りたい...そんな気にさせられることだろう。

文＝中川菜都美