チャウヌ(ASTRO)の完璧なビジュアル...「Just One 10 Minute」の反響や、ムンビンへの想いが溢れ出た誠実なソロパフォーマンス

2024/03/30 12:00

デビューしてから8年、初めてリリースしたソロアルバム「ENTITY」(2月15日発売)が大きな話題となったASTROのチャウヌ。iTunesトップアルバムチャートで、日本を含む21の国と地域で1位を獲得するなど反響も高く、27歳を迎える3月30日の誕生日には、日本で単独ファンコンサート＜2024 Just One 10 Minute [Mystery Elevator]＞の2DAYS公演(3月30日・31日)を開催。日本でも抜群の人気と影響力を誇っている。

アルバムに収録された全曲の作詞にも参加し、本名であるイ・ドンミンとしての内面も曝け出した楽曲では、「私のIDはカンナム美人」(2018年)や「女神降臨」(2020年)といった大ヒットドラマで見せてきた"マンチッナム(漫画から飛び出してきたような男性)"の印象とは異なる、等身大の素顔を覗かせる。リリース直後にソロ出演した「THE SEASONS〜イ・ヒョリのレッドカーペット」(韓国放送日：2024年2月23日)で、アルバム制作に至った複雑な心境を率直に明かすと、時に言葉に詰まり目を潤ませる場面も見られた。

チャウヌの圧倒的なビジュアルに悲鳴のような歓声も...(「THE SEASONS〜イ・ヒョリのレッドカーペット」より)
(C)KBS

大勢の観客の前で生バンド演奏＆生歌パフォーマンスを披露する本格派の音楽ショーとして、これまで数多くのK-POPアーティストがゲストとして出演してきた「THE SEASONS」シリーズ。第1シーズンのパク・ジェボム、第2シーズンのチェ・ジョンフン(JANNABI)、第3シーズンのAKMU...と、実力派アーティストがシーズンごとに交代しながら歴任してきたMCとの濃密な音楽談義や、その日限りの即席コラボも魅力の1つ。現在放送中の第4シーズンでは、"K-POP第1世代"として活躍したFin.K.L.(ピンクル)出身のイ・ヒョリが担当し、数々の"後輩"アーティストの素顔を巧みに引き出してきた。

オープニングでは、自身の公演タイトル"Just One 10 Minute"とも縁のあるヒョリの楽曲「10 Minutes」のカバーでリスペクトを示したチャウヌ。悲鳴のような大歓声が上がる中、甘い歌声や、ダンサーに担ぎ上げられるという大胆なパフォーマンスで観客を魅了した。

さすがのスタイルで白のセットアップを着こなす、彼の美しすぎるビジュアルには、百戦錬磨のヒョリも心を掴まれた様子で、「人の外見についてあれこれ言いたくないのですが、あなたはハンサムです」と目がクギづけに。そうしたリアクションを受けて、「自分の容姿がお役に立てるなら...」とスマートに切り返しながらも、この"顔面力"ならではの苦労もあるようで、「真意がうまく伝わらないこともあり...そんな時はイライラしてしまうんです」と本音をポロリ。徐々にトークも、アーティストとしての彼の本質に迫っていく。

アルバム「ENTITY」について、「私の本名である"イ・ドンミン"として抱いた感情を素直に表現したいと思い、心を込めて作りました。時間はかかりましたが、本物のアルバムにしたかったんです」と作品に懸ける並々ならぬ想いを告白。

「個人的に昨年は人生において大変な年で...まだこのことを語る準備ができてないように思います。このアルバムを作るのは大変で、本当にたくさん涙を流しましたが、リリースできたことに誇りを感じます」と、昨年4月に急逝したASTROのメンバー、ムンビンの存在を示唆しながら、静かなトーンで心の内を明かしたチャウヌ。

またコンサートでは最後まで歌えなかったという、ムンビンを想起させるナンバー「WHERE AM I」をアカペラで歌い始めるも、「...泣いてしまうのは分かっていました」と感極まり、歌えなくなってしまうチャウヌ。「これは歌うのが難しい曲です」と明かすと、「いつか涙せずに歌ってくださいね」いうヒョリの言葉に「はい。いつか」と柔らかい表情で約束した。

この他にも、「魅力的な声を持っている」とヒョリが称賛した「You're the best」や、「ENTITY」のタイトル曲「STAY」を優しく歌い上げ、誠実な人柄が伝わる落ち着いたトークで、生身の人間として抱える葛藤をストレートに語っていたチャウヌ。ASTROメンバーとしてのパフォーマンスや俳優としての顔とは全く違う、何だか剥き出しの心に触れたような感触が残った。