世界一“実務の役にたたない”調査レポート──エンジニア向けの転職サービス「Findy」を運営するファインディ(東京都品川区)は4月1日、そう題した“エンジニアの嗜好”に関する調査結果を発表した。エイプリルフールにかこつけ、Findy会員のエンジニア483人に「きのこ派orたけのこ派」「イヌ派orネコ派」などの好みを調べた。

 同社ではエンジニアや開発組織の情報収集などを日頃行っており、ふと「エンジニアの仕事以外のことを理解できているのだろうか」と疑問が浮かんだという。これを解決するため、Findy会員のエンジニア483人にWebで調査を実施した(調査期間は3月5〜11日)。なお、この調査は厳密な統計処理などは行っていないため「寛大な心で読んでほしい」としている。

●エンジニアと「きのこたけのこ戦争」

 まず同社は、明治が作るお菓子「きのこの山」と「たけのこの里」のどちらが好きかなのか、エンジニア483人に聞いた。結果はたけのこ派が56.8%、きのこ派が37.7%となり、たけのこ派に軍配が上がった。また、選択肢にブルボンのお菓子「きこりの切株」も入れたところ、切株派が5.5%いたとしている。

 さらに、フロントエンドやバックエンドなど職種別に分けたところ、ほぼ全てのカテゴリーでたけのこ派が優勢な結果に。年齢別でみると「うっすら『回答者の年齢が高まるほど”たけのこ派”の比重が下がり、”きのこ派”が優勢になる』という傾向が見られた」と、同社は分析している。

 各回答理由として、きのこ派からは「手で食べてもキーボードが汚れないから」(20代・フロントエンドエンジニア)、「どう考えてもキノコでしょう。傘の部分の量が多いしおいしい」(30代・フルスタックエンジニア)などの意見が上がった。

 たけのこ派からは「チョコとボソボソのクッキー生地との親和性が高い。エンジニアリングでもアーキテクチャと言語特性の相性の良さがあり、それと同じ」(30代・フルスタックエンジニア)、「Crackerはダメです」(30代・フルスタックエンジニア)などの回答があったとしている。

●最も「次郎系」ラーメンが好きなのは○○エンジニア

 次に、エンジニアのラーメンの好みを調べた。結果、最も数が多かったのは「豚骨」で30.6%に。以降「しょうゆ」が22.2%、「みそ」が19.7%、「塩」が13.6%、「二郎系」が9.2%で続いた。なお、「食べない」という回答は4.6%だったことから「エンジニアの食生活において『ラーメン』が一定の位置付けを持っていると推察できる」(同社)と分析している。

 この回答を職種別に分けたところ、「二郎系」の回答比率で違いが見られた。インフラとフルスタック、バックエンドから「豚骨」の割合が減り、その分「二郎系」に票が流れた。一方、フロントエンドとデータ系、モバイルエンジニアはほとんど「二郎系」を選ばない傾向が見られた。

 また、データ系職種(データサイエンティストや機械学習エンジニア、データエンジニアなど)は「ラーメンを食べない」の選択率が他職種と比べても比較的高い傾向に。「塩」ラーメンの選択率も相対的に高く、他のエンジニア職種とは、やや異なる傾向を確認できたという。

 出身地別でみると、「豚骨」を選んだのは九州出身者が多く、「しょうゆ」は東北・北陸などの寒冷地域の出身者、「みそ」は北海道出身者、「塩」は沖縄県出身者がそれぞれ多い傾向が見られたとしている。

●“究極の選択”──イヌ派? ネコ派?

 同社は“究極の選択”と称して、エンジニアたちに「イヌとネコ、どちらが好き?」かを尋ねたところ、わずかに「イヌ」派が多い結果になった。同社はこれについて「(結果は)誤差の範囲内で、ほぼ『イヌ』『ネコ』派が二分しているという結果になった」と説明している。

 一方、職種別にみると、モバイルエンジニアやデータ系職種においては「ネコ」派が多数を占める結果になり、フロントエンドやバックエンドなどその他の職種では「イヌ」派が多数派を占めた。

 また、現在の役職別に分けたところ「マネジャーやPdMほどイヌ派が多数を占める」という傾向が見られたという。回答理由を見ると「素直になついてくれそうだから(50代・プロジェクトマネジャー)」「しっぽ振るから(40代・エンジニアマネジャー/VPoE)」などの回答が見られた。

●「ジムに通ってるエンジニア、サウナも行きがち」

 最後に、ジムやサウナに通うエンジニアの割合を調べた。結果、ジムに通っているエンジニアの割合は25.8%、サウナに通っているエンジニアの割合は18.9%となった。同社ではさらに、この結果と「最も“好きな開発言語”」をクロス集計も行った。

 グラフの横軸である「ジムに通ってる率(ジム率)」を見ると、「Dart(Flatter)」や「Go」「Rust」が好きと答えた人の比率が多かった。一方、「C」や「C++」「SQL」などを推す人はジム率が低い傾向にあった。

 縦軸の「サウナに通ってる率(サウナ率)」では言語ごとにとがった傾向はみられなかった。しかし、同社は「ジム率と緩い相関関係が見られる」と説明。このため「ジムに通ってるエンジニア、サウナも行きがち」と結論付けた。