経費精算システム「バクラク」を提供するLayerXは4月5日、インボイス制度の開始から半年を機に、企業の経理担当者420人に実施した領収書回収に関する調査の結果を発表した。領収書の約4件に1件で不備があった。

 インボイス制度の開始後、領収書回収業務の手間について聞いたところ、「とても手間が増えた」31.9%、「やや手間が増えた」46.7%で、合わせて8割近く(78.6%)で手間が増えていた。手間が増えた業務の1位は「領収書がインボイスの要件を満たすかの確認」の64.2%だった。

 インボイスの要件を満たさない不適切な領収書の割合を聞いた設問では、「10%程度が不適格」39.3%、「20%程度が不適格」12.9%、「30%程度が不適格」7.4%で、平均値を算出すると24.1%。領収書の約4件に1件の割合で不備が発生していた。

 最も多い不備は「登録事業者なのに登録番号の記載がない」で48.6%。次いで「適用税率の記載がない」の38.2%だった。LayerXは「請求書の登録番号記載については対応が進んでいることが予想される一方、発行主側の“領収書”の対応が未だ進んでいない実態がみてとれる」と指摘している。

 インボイス制度は、「複数税率に対応した仕入税額控除の方式」(国税庁サイト)。手続きの煩雑さなどから多くの反対の声が上がったが、2023年10月1日にスタートした。