先週、ASUS JAPANからハイエンドPCケース「ROG Hyperion GR701 BTF Edition」が売り出された。価格は8万6000円弱となる(税込み、以下同様)。従来から出回っている「ROG Hyperion GR701」をベースに、同社の裏配線デザイン「Back-to-The-Future(BTF)」仕様としているのが特徴だ。

●電源ケーブル装飾カバーが4000円弱でデビュー

 BTF対応のマザーボードやグラフィックスカードは4月末から登場しており、ROG Hyperion GR701 BTF Editionもそこに加わった格好だ。

 入荷したオリオスペックは「ROGのBTFで組むためのパーツが一式そろった感じですね。これとマザーボードとグラフィックスカードで60万円近くになります。相応のパーツを用意したら100万円を超えるコースになりそうです」と話していた。

 裏配線デザインは注目度が高いが、「導入するとパーツの選択肢が絞られるのと、それなりの予算を準備する必要があります」(某ショップ)という事情もあって、今のところはユーザーを選ぶ傾向があるとの評が支配的だ。その中で、手軽にケーブルを隠せるとして話題となっている製品も登場している。

 アイネックスの電源ケーブル用ARGB LEDカバーで、24ピン電源ケーブル用の「RLD-STR24P」と、PCIe補助電源などに使える16ピン以下用の「RLD-STR16P」があり、価格はどちらも4000円弱となる。

 既存の電源ケーブルを覆ってARGB LEDライトで飾るアイテムで、いずれも柔軟にケーブルの曲面にあわせて固定できる。本体の長さはRLD-STR24Pが200mmで、RLD-STR16Pは260mmだ。

 デモ機を展示しているパソコン工房 秋葉原パーツ館は「光る電源ケーブルといえばLian Liの『Strimer Plus V2』シリーズが有名ですが、今回の新製品は既存の電源ケーブルを覆って使えるので導入しやすいのが強みですね。価格も抑えられますし存在感もありますから、欲しい人は結構多いんじゃないかと思います」と評価していた。

●横長デザインのレバーレスアケコン「SnackBox MICRO XL」が登場

 入力デバイスは、Junk Food Custom Arcadesのアーケードコントローラー(アケコン)「SnackBox MICRO XL」が登場している。高速なメカニカルスイッチ「Amber」を採用したレバーレスモデルで、PCだけでなくPlayStation 5/4/3やNintendo Switch、Androidなどにも対応する。価格は4万5000円強だ。

 パソコンSHOPアークは「膝上に乗せてプレイするのに最適な長さと重さにデザインされています。スピード軸で静音性も高いのも良いですね」とプッシュしていた。

 同店には、Flydigi Electronicsのゲームパッド「APEX4」も入荷していた。有線と無線に両対応し、プレイ中の衝撃を振動でトリガーに伝える仕組みや、重さを手動で調整できる合金製スティック軸を備えている。価格は1万5000円弱だ。

 同店は「物理的な調整と、アプリでの設定変更が細かにできる非常にカスタム性の高いゲームパッドですね。これらの機能と精度を考えると、かなり高コスパなアイテムだと思います」と高く評価していた。

●5万円を切る34型湾曲ディスプレイがギガバイトから売り出される

 ギガバイトからは、34型の湾曲ディスプレイ「GS34WQC」が売り出されている。3440×1440ピクセルの非光沢VAパネルで、リフレッシュレートは135Hz、応答速度は1ms(MPRT)となる。価格は4万9000円弱だ。

 入荷したTSUKUMO eX.は「(2022年3月に登場した)同社の『G34WQC A』のダウングレード版といった位置づけですね。リフレッシュレートが144Hzから下がって、内蔵スピーカーを省くなどしてコストを抑えています。それ以外のところは共通していますし、価格的にも響く人は多いのではないかと思います」と話していた。

 最近のゲーミングディスプレイの売れ筋は、WQHD(2560×1440ピクセル)の27型で、リフレッシュレートが144〜165Hzのモデルだという。価格は4万円弱からとなる。「性能が向上したグラフィックスカードを生かすとなると、それくらいの仕様が求められるんですよね。スペックの上積みを考えると、GS34WQCも売れ筋に負けず劣らずのコスパがあると思いますね」という。

●92mmファン搭載CPUクーラーと薄型92mmファンが発売

 冷却パーツは、アイネックスのID-COOLINGブランドから複数の新製品が売り出された。

 CPUクーラーはサイドフロー型の「FROZN-A400-BLACK」が4000円弱で登場した。92mmファンを1基備え、高さを約123mmに抑えつつ、TDP 180WまでのCPUをサポートしている。6mm径の銅製ヒートパイプを4本走らせる仕様だ。

 また、92mm径の汎用(はんよう)ファン「TF-9215-K」も1300円弱で店頭に並べられている。厚さを約15mmに抑えており、PWMコントロールに対応したデイジーチェーンケーブルを採用しているのが特徴だ。ノイズレベルは最大35.2dBAで、最大風量は46cfmとなる。

 パソコン工房 秋葉原パーツ館は「92mmのスリムファンはNoctuaの『NF-A9x14 PWM』(2600円前後)など選択肢が限られます。割安なモデルが登場したのは朗報ですよね」と話していた。