NHK連続テレビ小説「虎に翼」の第26話が6日、放送され、ヒロインの父、猪爪直言(岡部たかし)が転職した「登戸火工」という会社に、視聴者の注目が集まった。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。主人公の猪爪寅子を女優、伊藤沙莉が演じる。この日からドラマは第6週「女の一念、岩をも通す?」(第26〜30話)が始まり、「共亜事件」の裁判で無罪となった直言が、長年勤めた帝都銀行を退職し、発煙筒や信号弾を製造する登戸火工の社長になったことが「語り」で説明された。直言は、河川敷にある工場で社員とともに発射実験に臨み、「1番、2番、点火!」と号令。部下に指示を出すなど、生き生きと働く姿が描かれた。銀行を辞めても、猪爪家の生活が不安定になっているような描写はなく、家庭内も至って平和そのものに見えたことから、登戸火工の経営は順調と見られる。

しかし時代は昭和12(1937)年、日中戦争が始まり、寅子の大学の先輩、中山千春(安藤輪子)の夫に召集令状が届いたことから、「火薬の会社ということに、心がざわざわします」「将来的に軍需工場になるのかな?」「戦後、戦犯にならない? GHQに捕まらない?」「戦中は大儲けできるけど戦後パージされるってフラグじゃ…」など、今後開戦する太平洋戦争も含め、直言が戦争にかかわっていくことを心配する声がSNSに続々と寄せられた。

一方、直言が新しい会社で楽しそうに働いていることから、「笑顔で生き生きとお仕事されていてうれしい」「お給料は下がったかもしれないけど、楽しそうで何より」「銀行員の時より心なしか生き生きしてる? 元気になって良かった! ホッ」と喜ぶ視聴者もいた。