4月は値上げの季節。2024年も食料品や日用品の値上げが予定されている。帝国データバンクによると、食品では、6か月ぶりに3000品目を超える大規模な値上げラッシュを迎える見通しだという。

きのこの山、たけのこの里も

身近なところでは、乳製品やお菓子の値上げが予定されている。

東京新聞によると、飼料価格の高騰などで生乳の取引価格が上昇、ヨーグルトやチーズが一斉値上げとなる。鶏卵関連商品では、キユーピーがマヨネーズやタルタルソースなどを値上げ。

明治は3月22日、チョコレート菓子「きのこの山」や「たけのこの里」など計67品を26日から順次、値上げすると発表した。産経新聞によると、うちチョコ4品については内容量を減らす形で実質的な値上げとなる。明治は昨年、約30年ぶりにきのこの山と、たけのこの里を値上げしたばかりだ。

このほか、身近な食品や調味料では、ハムやソーセージ、各種冷凍食品、トマトソースやケチャップ、インスタントコーヒーなどの値上げも予定されている。

トイレットペーパーや宅配便も

日用品ではティッシュやトイレットペーパー。王子ネピアは、ティッシュなど家庭用紙製品の全般について、4月22日出荷分から10%以上引き上げる。読売新聞によると、物流コストの増大が理由。同社は「徹底的なコスト削減に取り組んできたが、自助努力だけでは吸収が困難な状況だ」と説明している。

大王製紙の箱ティッシュ「エリエール イーナ」や、日本製紙クレシアの「クリネックス」や「スコッティ」も順次、5〜10%以上値上げされる。

STV札幌テレビによると、製紙工場がある苫小牧市では、ふるさと納税の返礼品にトイレットペーパーを提供、人気の上位を占めている。寄付金は2017年に比べて22年は10倍に増えているという。

物流コストの増大は、さまざまな商品価格を押し上げているが、宅配便自体も値上げになる。毎日新聞によると、ヤマト運輸はエネルギー価格の高騰や、運転手不足による賃金や時給の上昇などを受け、5年半ぶりに運賃値上げ。今後は年度ごとに価格を見直すという。