三大テノールの1人で世界的なオペラ歌手、プラシド・ドミンゴさん(83)のプレミアムコンサートが6日、群馬県高崎市の高崎芸術劇場で開かれた。群馬県では初公演で、約1900人の観客がドミンゴさんの深く豊かな美声に酔いしれた。

 プログラムは2部構成で、1部はイタリアオペラの名場面を歌った。演目はジョルダーノの「アンドレア・シェニエ」より「祖国の敵」、ベルディの「マクベス」より「裏切り者め!憐(あわれ)み、誉れ、愛」など。

 2部はスペインの伝統的な音楽「サルスエラ」を披露し、観客は割れんばかりの拍手と歓声を送った。新日本フィルハーモニー交響楽団が演奏した。

 公演後、ドミンゴさんは上毛新聞の取材に「素晴らしい公演になった。多くの観客が立ち上がった瞬間がとても美しかった。また帰ってきたい」と振り返った。

 ドミンゴさんはスペイン・マドリード生まれ。1959年にメキシコ国立歌劇場でデビューし、舞台に立ち続けている。関係者によると日本国内での地方公演は珍しく、今回の来日では高崎を皮切りに、大阪、東京、名古屋の計4カ所で予定している。