岩佐歩夢が、F1日本GPのフリー走行1回目終了直後に取材に応じ、初めてのF1公式セッション走行を振り返った。

 岩佐は2024年のF1日本GPのFP1で、RBのマシンを駆って走行。これが、岩佐にとってのF1公式セッションデビューとなった。

 岩佐はまずはミディアムタイヤを履いてロングラン。その後、赤旗中断を挟んでソフトタイヤに履き替え、パフォーマンスランを行った。

 結局岩佐のベストタイムは1分32秒103。同じRBのマシンを走らせた角田裕毅から0.873秒遅れの16番手だった。

「すごく楽しめました。アメイジングでしたし、攻めがいがありましたね」

 そう岩佐は走行を終えて語った。

「プログラムも順調に進みましたし、自分自身のドライビングパフォーマンス的にも、想定していた以上のラップタイムが出せました。そのあたりは自分でも自信になりました。チームにも良い評価をもらえているようなので、ひとつステップを踏むことができたと思います」

 岩佐は走行前の時点で、鈴鹿を初めてF1マシンで走ると「自分が感動してしまうと思う」と語っていた。実際に走行を終え、鈴鹿をF1で走った感想を尋ねると、次のように語った。

「いやぁすごいですね。迫力というモノを、乗っていて感じるところがありました。ファンの皆さんが手を振ってくれるのも目に入ってきました」

「しっかり、そして楽しんで走ることができました。良い思い出になりましたし、良い経験になったと思います」

 これまで、RBのシミュレータドライブを担当してきた岩佐。そのフィーリングの違いについて尋ねると、少し違いがあったと明かした。

「少し違う部分もありましたよ。しかし、かなり近い部分もあります。F2やスーパーフォーミュラに比べるとデータ量も多いですし、そういう精度も高い部分があると感じました」 

「今後もシミュレータワークをしていきますが、そこに向けて改善した方がいいなと感じる部分もありました。それは、チームにしっかりとフィードバックしていきたいと思います」

 F1公式セッション初走行を上々の形で終えた岩佐。しかしこれはまだ、目標に向けたひとつのステップに過ぎないが、その表情からすれば、かなり楽しむことはできたようだった。