衰え知らずのアロンソおじさん、2027年以降も現役続行やる気充分?「もしスピードが落ちたと感じたら真っ先に言うよ!」
今後もアロンソが継続を望むか否かによってF1契約が延長される可能性はあるが、アロンソ本人が“生涯プロジェクト”と呼ぶように、アストンマーティンでドライバー以外の役割に転じる選択肢もあるようだ。
F1は2026年から次世代レギュレーションへ移行。勢力拡大を続けるアストンマーティンはこの年から新たにホンダのワークスパワーユニット供給を受けることとなっている。アロンソが現役続行の情熱を燃やすひとつの要因にこうした背景があるのは間違いないが、2026年シーズン中に彼は45歳の誕生日を迎える。
アロンソは衰えによってペースが下がる兆候はないと言う一方で、意欲が失われたと感じたら正直に明かすと語った。
「45歳以上になってもレースをやり続けるつもりなのは本当だよ」とアロンソは言う。
「でもある日、やる気がない、調子が良くない、スピードがないと感じたら……アストンとはとても正直な関係だと思う。そうなったら真っ先に手を上げて『僕はあちこちでタイムを失っている』と言うよ。それで僕らは解決先を見つけようとするだろう」
「でもこの先数年間はそんなことはないだろう。日本で言ったように、恐らく過去最高のレースのひとつが、ほんの5日前に起こったんだ。何の問題もないと思うよ」
「来年1月にはルイス(ハミルトン)が40歳になる。少なくとも40代は僕だけじゃなくなるね!」
レースからの引退は決して選択肢になかったと語るアロンソ。慌ただしいシーズン開幕を機に、24戦というレースカレンダーとコース外での活動というF1の容赦ないスケジュールをひたすらこなし続けるかどうかを考えたと説明した。
そしてオーストラリアGPの後にアロンソはアストンマーティンとの契約延長を決めたが、F1への愛が過酷なライフスタイルへの不安を上回ったと感じたという。
「明らかに、F1は全ての時間やエネルギーを奪う。レースを続けるためには、基本的に人生の全てを諦める必要がある」とアロンソは言う。
「もっと長い年月を費やす覚悟があるかどうかを自分自身で考える上で、数レース、あるいは数週間が必要だった」
「正直なところ、レースではなく移動の要素の方が問題だった。このカレンダーを見てみると、移動が僕の負担になるんじゃないかと少し不安になった」
「シーズン前には写真撮影やビデオ撮影、マシン発表など、色々な仕事がある。このようなことはドライバーにとって、キャリアのこういう時期にいる僕にとっては特に、とても厳しいことなんだ」
「だから僕は、年明けのタフな時期や移動、時差、長時間のフライト、こういったタフな時期を乗り越えさせてくれと言ったんだ」
そしてアロンソは次のように締めくくった。
「僕はドライブするのが好きすぎて、今は辞められないと感じたんだ」
「僕が払わなければいけない犠牲は、ドライブする喜びやドライブに対する情熱よりも小さいと思う。だから僕はF1を呼吸し、F1と共に生き、F1マシンをドライブできるようにトレーニングし、F1マシンをドライブできるように食事している。ライフスタイルを変える必要があると感じた瞬間はなかった」
「僕のライフスタイルは素晴らしいと思う。自分がやっていることを愛している。だから、家でF1のレースを観戦しているなんて、満足できない。僕は、現時点ではまだそこにいるべきだと思っているからね」