マルク・マルケス(グレシーニ)はドゥカティのファクトリーチーム昇格候補のライダーだとされている。実現した場合にはフランチェスコ・バニャイヤがチームメイトになるが、彼はマルケスがファクトリーチームにうまく適応するはずだと考えている。

 マルケスは2013年のMotoGPクラスデビュー以来、常にホンダでレースを戦ってきた。しかしホンダが大苦戦にあえぐ中、マルケスは移籍を決断……ドゥカティ陣営のグレシーニへ加入した。

 初めて他メーカーのMotoGPマシンに乗ることになったマルケスだったが、彼は見事にマシンを乗りこなし、第4戦スペインGPで早くもポールポジションを獲得。決勝レースではドゥカティ・ファクトリーのバニャイヤと優勝争いを展開し、2位という好結果を記録した。

 ドゥカティは2025年以降のラインアップとして、既にバニャイヤと契約を延長済み。もうひとつのシートに関しては、エネア・バスティアニーニの残留か、ホルヘ・マルティン(プラマック)もしくはマルケスが争うことになるというのが、現在の状況だ。

 そしてマルケスのファクトリーチーム昇格の可能性について、バニャイヤはその場合でも状況にマルケスがうまく適応してくるはずだと語っている。

「どうだろうね。マルクはこの12年間ホンダでやっていた。僕は彼がドゥカティのようなファクトリーチームに対して何か貢献できると思っているけど、今のところ僕らはとても競争力が高い」

「僕たちは様々な細かい部分にまで注意を払っていて、とても高いレベルにある。そして、マルケスも状況にうまく適応してくるだろう」

 なおマルケスはスペインGP後にドゥカティのファクトリーマシンに乗ることだけが、2025年の唯一の選択肢ではないと語っており、他のファクトリーチームからも話が来ていることを明らかにしていた。

「重要なのは結果がついてくることで、今のところスピードはあるけど結果は出ていない」

「ル・マン(フランスGP)で見てみよう。いつも言っていることだけど、コース上で速く走れば走るほど、選択肢は増える」

「“計画”が上手くいっていることが重要で、結果が出ればファクトリーから連絡が来るし、既に話もしている」

「メンタル的にも、自分が何を望んでいるかハッキリしているんだ」

「全体的に、全てが絡んでいる。しかし重要なことは、僕には明確なモノがあって、選択肢がひとつしかないということじゃないんだ」