富士スピードウェイで行なわれたスーパーGT第2戦の予選では、ホンダのシビック・タイプR-GTを使う17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTがポールポジションを獲得したのを筆頭に、予選トップ6にシビック・タイプR-GTが3台が入る好調ぶりを見せた。14番グリッドからのスタートになる16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの佐藤蓮も、レースに向けてポジティブな要素があると感じているようだ。

 今季からNSX-GTに代わってホンダがGT500クラスに導入したシビック・タイプR-GT。開幕当初は、車両パッケージが「発展途上」だとして関係者から控えめなコメントが多かったが、蓋を開けてみればデビュー2戦目で早速好調な走りを見せている。

 16号車ARTAも好調さを見せていた1台だった。Q1では大津弘樹が3番手タイムを記録すると、Q2でも佐藤蓮が好タイムを記録してQ1、Q2合算タイムで2番手につけていた。これでフロントロウ獲得かに思われたが、佐藤のベストラップは黄旗区間走行だったとして抹消され、16号車は14番手に転落となった。

 どうやら当該区間を通過するギリギリのタイミングでイエローフラッグが出されていたようで、視認は難しかったと説明する佐藤。タイミング的に不運な形でのタイム抹消となったが、アタックラップ前のウォームアップ中にも速いラップを刻んでいたため、107%タイム未達によるピットスタートは回避することができた。

「(ポールポジションの)17号車(Astemo CIVIC TYPE R-GT)には少し及ばなかったですけど、シビックとしてはすごく良いポテンシャルを発揮できたなと思います」

 予選をそう振り返った佐藤。特にシビックがストレートで速かった点は、決勝レースで追い上げやすくなるという点でポジティブに捉えているという。

「岡山で見た感じだと、そこまでストレートでアドバンテージがあるようには思えませんでした。ただ今回でいうと(他メーカーより)4〜5キロ速そうなので、レースに向けてはすごくポジティブかなと思います」

 3時間という長丁場のレースに向けて、「公式練習ではロングランも調子良さそうだったので、ストレートが速いというアドバンテージを活かして着実に順位を上げ、確実にポイントを取って次に繋げたいです」と意気込んだ佐藤。上位につけるシビック勢も注目だが、グリッド下位から追い上げるシビックからも目が離せない。