MotoGP第5戦フランスGPのMoto3クラス決勝レースがブガッティ・サーキットで行なわれた。優勝はCFMOTO Gaviota Aspar Teamのダビド・アロンソだった。

 フランスGPの予選ではアロンソが3戦連続のポールポジションを獲得。日本人ライダーは苦戦気味で、最上位グリッドは山中琉聖(MT Helmets - MSI)の10番手、鈴木竜生(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が14番手、古里太陽(Honda Team Asia)が17番手という並びになった。

 全20周の決勝レースは大きな混乱のないクリーンなスタートを切った。上位グリッド陣が順当に加速していくと、ターン2で2番グリッドスタートだったダニエル・オルガド(Red Bull GASGAS Tech3)がアロンソを追い抜いてトップに浮上した。

 序盤の先頭争いは2番手に上がってきたダビド・ムニョス(BOE Motorsports)が、オルガドに対して何度もプレッシャーをかけて行く展開が続いた。ただムニョスはオルガドにディフェンスされ続けてオーバーテイクができなかった。

 そしてラップタイムがハイペースではないことから、先頭から非常に長い集団が形成された。そして優勝候補と目されるアロンソは4番手周辺で不気味に息を潜めた。

 先頭争いに変化があったのは、9周目。コリン・ベイアー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が集団の中でポジションを上げ、首位オルガドを抜き去ったのだ。

 また11周目には3番手を走っているムニョスに対し、ダブルロングラップペナルティが決定。ムニョスはリカルド・ロッシ(CIP)と接触し転倒させてしまっており、無責任なライディング行為に対してペナルティが出されたのだ。多少強引ながら首位に浮上した後、ペナルティを消化したムニョスは、15番手とかなりポジションを落として上位争いからは脱落した。

 また日本勢では山中が少しずつポジションを上げていき、レース後半には先頭集団の後方となる6番手周辺に食らいついた。

 先頭争いはオルガドとベイアーがメインとなったバトルが終盤まで続いた。しかし残り3周、息を潜めていたアロンソもついに優勝争いに加わると、2台抜きで一気に首位に立った。

 負けじとオルガドがアロンソを抜き返したものの、ラストラップのターン1でアロンソはオルガドから再びトップを奪い、その後はバックストレートでは接触しながらのバトルを制して、トップチェッカー。2024年シーズン3勝目を挙げ、ランキングで首位のオルガドとの差を1ポイントまで縮めた。

 2位はオルガド、そして3位はベイアーだった。日本勢では山中が奮闘して一時は5番手を走り、最終的に7位でフィニッシュ。鈴木が9位、古里が14位という結果だった。