化学肥料や農薬などを使わない有機農業を地域ぐるみでより一層推進していこうと、高知県馬路村が県内の市町村で初めて「オーガニックビレッジ宣言」をしました。

(馬路村 山﨑出 村長)
「馬路村はこれからも有機農業の取り組みを発展させていくことを約束いたしましてここに『オーガニックビレッジ』を宣言します」

オーガニックビレッジは、2050年までに全国の有機農業の面積を全体の25%まで拡大しようと農林水産省の「みどりの食料システム戦略」の一環として進められています。地域ぐるみでの環境に優しい農業を推進する取り組みで「宣言」をすることによって、国から様々な補助金を受けられるなどメリットがあります。馬路村の宣言は県内の市町村で初めてです。

馬路村では2001年から、ユズ皮などが原料の肥料を使った有機栽培を始めていて、現在は全ての生産者が実施しています。耕作面積に占める有機面積の割合は81%で、2位の山形県西川町の15%に大差をつけて全国1位となっています。宣言をきっかけに馬路村は、全国1位の有機面積ということを発信し、ユズ商品の消費拡大や生産者の所得向上に繋げていく方針です。

(馬路村 山﨑出 村長)
「一生懸命オーガニックに取り組んでいますしそれが消費者に届いていないんじゃないか。これを(オーガニック)ビレッジ宣言をすることで届けたい、そして安心・安全な農業を昔からやっていますよと今後もよろしくお願いしますという形でやっていきたい」

農林水産省は「全国1位の馬路村の宣言により、取り組みの知名度向上や有機農業の広がりに期待している」と話しています。