トヨタ自動車は2日、愛知県の山間部に3千億円を投じて建設した新たな開発拠点「トヨタテクニカルセンター下山」が全面開業したと発表した。約650万平方メートルの敷地に車両開発棟と12のテストコースを備え、3千人が働く。量産に向けた試験と改良を豊田市の本社近くで行えるようにして、新型車の開発を加速させる。

 約5キロのテストコースは、世界のメーカーが車の性能試験で訪れる独ニュルブルクリンクを参考に設計。急勾配と急カーブが入り組む難コースだ。別のコースでは、雨や雪などあらゆる状況の路面を再現できる。開発棟は高級ラインの「レクサス」やスポーツカーの「GR」を手がける部門の拠点とする。