米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古の埋め立て対象海域にあるサンゴを巡り、玉城デニー県知事が移植に向けた採捕を許可する方向で調整に入ったことが17日、県への取材で分かった。来週にも表明する方向。移植に関する訴訟で4月に県側の敗訴が確定していた。

 国は昨年12月、県に代わって辺野古沖での軟弱地盤改良工事に伴う設計変更承認の代執行に踏み切り、今年1月に着工。このため県は、サンゴ保護には移植が避けられないと判断した。

 坂本哲志農相は17日、採捕を許可するよう指示する文書を発出。勧告期限の16日までに知事が許可しなかったため、法的拘束力のある指示に切り替えた形だ。