ロシアのマティツィン・スポーツ相は22日、今夏のパリ五輪に参加するかどうかは選手自身が決めるべきだと述べ、個人の中立選手(AIN)としてのロシア人選手の出場を容認する考えを示した。タス通信が伝えた。

 マティツィン氏は「ロシアは五輪をボイコットせず、出場資格を得た選手にそれを強要してはならないというのがわれわれの立場だ」と強調。「国際社会から前例のない圧力がかけられているが、選手を犠牲にしてはならない」と説明した。

 国際オリンピック委員会(IOC)は昨年12月、ウクライナ侵攻を理由に、ロシアとベラルーシについてはAINとしてのみパリ五輪参加を認め、国歌や国旗の使用は禁じる決定をした。積極的に侵攻を支持する選手や軍、治安当局の所属選手も対象外とした。

 今月19日には、パリのセーヌ川で行われる開会式で両国選手による船上パレードを認めないことも決めた。(共同)