ウェブ解析士協会が、2023年7〜9月の「SNS流行語ランキング」を発表しました。どこかで聞いたことはあるけれど意味はよく分かっていない単語がいくつもランクインしています。あなたはいくつ知っていますか?

X、インスタ、TikTokなどを解析!

 同協会が、X(旧ツイッター)やインスタグラム、ティックトック、YouTubeなどのSNSメディアで流行している言葉を選定し、SNSマネージャー有資格者への調査に基づき作成したランキングです。

 10位は「推しの死」。9月25日(月)、Xでトレンド入りし3万件以上の投稿が相次ぎました。自分が応援しているアイドルや俳優、キャラクターなどが、主に漫画やアニメなどで死んでしまうことを指します。

 9位は「VIVIANT(ヴィヴァン)」。TBSテレビ系で放送されたドラマで、最終回の9月17日(日)に併せてXで20万件以上の投稿が見られました。

 8位は「カマキリダンス」。スウェーデンのDJ、Avicii(2018年に死去)の楽曲「Waiting for Love」を、ティックトックの投稿者「モテない後輩」さんが早回し音源で踊る動画を投稿。「カマキリの威嚇(いかく)みたい」というコメントを付けていたことから、カマキリダンスとして広まりました。派生の投稿も広がり、ハッシュタグ(#カマキリダンス)付きの動画は4億3000万回視聴されました。

 7位は「ワールドカップ、#AkatsukiJapan」です。8月25日(金)から9月10日(日)にかけて開催されたFIBAバスケットボール ワールドカップ2023に関連する投稿が多数アップされました。

TikTokで3.6億回見られた「強風オールバック」とは?

TikTokで3.6億回見られた「強風オールバック」とは?

 6位は「Threads」。スレッズは、インスタやフェイスブックを運営するMeta社が7月6日(木)にリリースしたSNSです。

 5位は「強風オールバック」。ボカロPの「ゆこぴ」さんがニコニコ動画とYouTubeに投稿した楽曲です。「外出た瞬間 終わったわ 天気は良いのに 進めない」から始まる歌詞にあるように、逆風の中でもたくましく生き抜こうとする姿勢が共感を呼び、YouTubeでは6700万回再生、ティックトック(#強風オールバック)では3.6億回視聴されています。

 4位は「Twitterくん、API制限、閲覧制限」。7月1日(土)深夜からツイートの読み込みにAPI制限を設けたため、投稿やスペース(音声での会話)を閲覧できなくなったことが話題になりました。その後同月23日(日)、ツイッターは「X」に名称変更されています。

ウェブ解析士協会が発表した2023年7〜9月の「SNS流行語ランキング」

「ひき肉です」「阪神、アレ」「なぁぜなぁぜ?」の意味分かる?

 第3位は「ひき肉です」です。

 6人の中学生によるYouTubeチャンネル「ちょんまげ小僧」では、メンバーがそれぞれ個性的なあいさつをするのが定番。その中の「ひき肉です」がバズりました。間の使い方と独特な体の動きにハマる人が続出。ティックトックでは「ひき肉です」のあいさつをアレンジしたという音源とともに体を動かす「ひき肉ダンス」が流行し、スポーツ選手や芸能人も「ひき肉です」のポーズをする様子が見られました。

 ティックトックでは「#ひき肉です」が4.9億回視聴されました。

 第2位は「阪神優勝、アレ」です。

 9月14日(木)、プロ野球・阪神タイガースがセントラル・リーグ優勝を決め、SNSではファンから歓喜の声が上がりました。優勝の代わりに「アレ」と言う習わしが広まり、優勝が決まった当日はXで32万件以上の「アレ」が投稿されました。

 そして第1位は「なぁぜなぁぜ?」です。

 マイクを片手に「○○が××なの、なぁぜなぁぜ?」というスタイルで用いられたフレーズ。理不尽に感じたことなどをかわいらしく伝えることで、面白おかしくネタにする場面で使われました。

 2022年結成の女性アイドルグループ「FRUITS ZIPPER」の楽曲「ハピチョコ」の歌詞にある「なぁになぁに」が元ネタだという説が有力で、SNSで多くの人に活用されることで「なぁぜなぁぜ」へと変化したようです。

 ティックトックでは「#なぁになぁに」が600万回、「#なぁぜなぁぜ」が6.4億回視聴されました。

10〜20代の若者たちが火付け役に

 ランキングをまとめたウェブ解析士協会は、

「特に印象的だったのは3位の『ひき肉です』、1位の『なぁぜなぁぜ?』でしょう。これらの流行語は10〜20代の若者たちが火を付け、幅広い世代から支持されています。共通点は誰もがマネできるフレーズであること。トレンドに乗りたいけど、歌やダンスはハードルが高いと感じる人々に受け入れられたのが流行の理由でしょう」

と分析しています。

「SNS流行語ランキング」は、2022年3月度から四半期ごとに最新の流行語ランキングを発表。年末には「年間大賞」を発表する予定といいます。

(LASISA編集部)