年会費が2,200円(税込)と安く、コスパがいいと評判の楽天ゴールドカード。しかしそれゆえに、「享受できる特典が少なく、メリットがないのでは?」と思われることも。

さらに、度重なる改悪で「楽天プレミアムカードの方がお得?」「楽天カードへダウングレードした方がいい?」などの疑問を抱える方も少なくないでしょう。

そこで今回は楽天ゴールドカードのメリット・デメリットを解説し、楽天プレミアムカードや楽天カードの違い、損益分岐点などを解説していきます。

年会費(税込)

本会員:税込2,200円
家族カード:税込550円

ポイント還元率

1.00%〜(※)

ポイント有効期限

最後にポイントを獲得した月を含めた1年間
(ポイントを獲得するたびに有効期限が延長されるので実質無期限)

追加カード

ETCカード、家族カード

国際ブランド

Visa、Mastercard®、JCB

ポイント名

楽天ポイント

電子マネー・スマホ決済

楽天Edy、Apple Pay、Google Pay、楽天ペイ

申し込み対象

満20歳以上(学生は除く)で安定した継続収入がある方

ナンバーレス

対応

旅行傷害保険

海外旅行傷害保険:最高2,000万円(利用付帯)
カード盗難保険あり

空港ラウンジ

無料

移行可能なマイル

ANA

入会キャンペーン

-

※一部ポイント還元の対象外となる場合があります。

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楽天ゴールドカードを利用する5つのメリット

Image: Shutterstock

楽天ゴールドカードの代表的なメリットは、以下の5つです。

  • 年会費が他社より安い
  • お誕生日月はポイントアップ
  • 空港ラウンジが無料で利用できる
  • ETCカードの年会費が無料
  • 楽天証券の投信積立でポイント優遇あり

年会費が他社より安い

ゴールドカードの年会費は、5,000円〜数万円かかるのが一般的ですが、楽天ゴールドカードは年2,200円(税込)と低コストが魅力。

他社より圧倒的に安いので、気軽にゴールドカードを持ちたいと考える方にうってつけです。その上、通常カードよりポイント付与率が高くサービスも充実しています。

お誕生日月はポイントアップ

楽天ゴールドカードには、誕生日月に楽天市場・楽天トラベルで買い物すると、+1倍のポイントが進呈されるバースデー特典があります(※上限2,000ポイント)。

この特典を利用すれば、「通常ポイント1倍」+「楽天カード利用分2倍」+「バースデー特典1倍」で、4倍のポイントを享受できるというわけです(条件あり)。

高額な買い物は誕生日月にまとめると、通常時よりお得です。

空港ラウンジが無料で利用できる

楽天ゴールドカードの会員なら、国内主要空港・ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港のラウンジを年2回まで無料で利用できます。

(※毎年9月1日から翌年8月31日を1年間)

ラウンジによってはアルコールや軽食の提供やシャワールーム完備など、フライトまで快適に過ごせるサービスが提供されています。

空港ラウンジを利用するには、1回あたり1,000円以上の料金が必要なので、年2回利用するのであれば年会費の2,200円はペイできるでしょう。

出発前までラウンジでゆったり過ごせるのは大きなメリットです。

ETCカードの年会費が無料

楽天カードはETCカードに年会費550円が必要です。しかし、楽天ゴールドカードならこの年会費が無料になります。

楽天ETCカードなら100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります。高速道路をよく使う人にはお得な特典です。

楽天証券の投信積立でポイント優遇あり

楽天証券で楽天カードを使って投信積立(毎月100円〜50,000円まで)すると、楽天ポイントが進呈されます。

還元率はカードの種類によって異なり、2023年6月からは楽天ゴールドカードの進呈率が0.2%から、0.75%に引き上げられました(※代行手数料年率0.4%(税込)未満の場合。0.4%以上なら1.0%進呈)。

例えば毎月3万円を投信積立すれば、0.75%の225ポイント、年間で2,700ポイント還元されます。

さらに毎月の積立額に、楽天ポイントや楽天証券ポイントを利用することも可能です。また、対象ファンドの保有(※)で、保有残高に応じて楽天ポイントがプレゼントされます。

2024年3月、内閣府令「金融商品取引業等に関する内閣府令」が一部改正され、クレジットカードで積立できる決済額が5万円から10万円に引き上げられました。

(参照:日本経済新聞「ネット証券、クレカ積立上限額引き上げ 月額10万円に」)

これを受け、楽天カードは4月積立分(3月12日設定締切)から、積立上限枠を10万円に引き上げています。

これまではクレジットカードで5万円しか積み立てられなかったため、楽天カードから楽天キャッシュにチャージして追加の5万円を積み立てるのが、お得な活用方法でした。しかし楽天キャッシュで積立した場合の還元率は0.5%です。

今後は10万円分、0.75%の還元率で積み立てられるので、よりお得になっています。

買い物はもちろん、投信積立を活用すれば、効率的にポイントを貯められます。

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楽天ゴールドカードはメリットないと言われるのは改悪が原因|デメリット

楽天ユーザーには特にメリットが大きい「楽天ゴールドカード」ですが、ネガティブな口コミがあるのも事実。その原因となるのが以下の4つのデメリットです。

  • 公共料金の還元率が改悪
  • 楽天ポイントが4倍から2倍に下がった
  • 海外旅行保険の補償内容が物足りない
  • 空港ラウンジの利用回数に制限がある

すべての項目が大きなデメリットになるかと言えば、そうではありません。

しかし、利用者によっては「楽天カード」や「楽天プレミアムカード」、または他社カードが合うケースもありますので、以下でその理由を確認しておきましょう。

公共料金の還元率が改悪

楽天ゴールドカードに限らず、楽天カードが「メリットない」と言われる大きな理由は、公共料金の還元率が2021年6月から改悪されたこと。

改悪前の水道光熱費などの公共料金・国税・都道府県税・国民年金保険料の還元率は1%でした。しかし2021年6月からはその還元率が0.2%まで引き下げられています。

これにより、公共料金や税金の支払いで受けていたポイント還元の恩恵はなくなりました。公共料金の支払いをカード決済で考えている場合、楽天ゴールドカードはあまりお得ではありません。

公共料金のカード決済なら、基本還元率が1.2%と高めの「リクルートカード」がおすすめです。

楽天ポイントが4倍から2倍に下がった

楽天ゴールドカードはこれまで、楽天市場での買い物では、+4倍のポイントを受け取れていましたが、2021年4月、楽天ゴールドカードのポイント改定が実施され、還元率が引き下げられました。改定後は+2倍に下がっています。

+2倍の条件は一般の年会費無料の楽天カードと同じですから、「楽天ゴールドカードにメリットはない」と言われても無理はありません。

とはいえ、前述したように楽天ゴールドカードには誕生日月に楽天市場・楽天トラベルを利用すると+4倍になるバースデー特典があります。

この特典を積極的に活用すれば、効率よくポイントを貯めることができるでしょう。例えば、利用額が高額になることが多い旅行やふるさと納税を利用するのもお得な使い方です。

海外旅行保険の補償内容が物足りない

海外旅行傷害保険は、海外旅行時の怪我や病気の治療費、手荷物の破損や盗難の損害を補償する保険です。

クレジットカードには傷害保険が付帯されているものが多く、特にゴールドカードは補償内容が一般カードよりも充実しています。

しかし楽天ゴールドカードの補償内容は、年会費無料の楽天カードと変わりません。

楽天カード

楽天ゴールドカード

年会費(税込)

永年無料

2,200円

傷害死亡/後遺傷害

最高2,000万円

最高2,000万円

傷害・疾病治療費

傷害200万円
疾病200万円

傷害200万円
疾病200万円

携行品損害

20万円

20万円

保険付帯条件

利用付帯

利用付帯

他社のゴールドカードと比較すると、楽天ゴールドカードでは物足りないと感じることも。

国内旅行傷害保険は付帯されていませんので、補償内容を充実させたい方は、「楽天プレミアムカード」も選択肢のひとつです。

空港ラウンジの利用回数に制限がある

ゴールドカードの優待特典といえば、空港ラウンジを無料で利用できること。しかし、楽天ゴールドカードに至っては、年2回までという利用回数制限が設けられています。

例えばハワイ旅行に出かけたとして、行きと帰りでラウンジを利用すれば2回を使い切ってしまいます。海外旅行が多い方にとっては、全くお得ではないこの条件は、大きなデメリットと言えるでしょう。

とはいえ、年会費は2,200円(税込)と格安ですから、2回でもラウンジ無料が付帯していることをお得と捉える方もいるはず。頻繁に海外旅行に行かない人やサブカードとして利用する方にとっては、十分な特典でしょう。

楽天ゴールドカードはメリットないのか?プレミアムカードや年会費無料の楽天カードとの違いを比較

楽天ゴールドカード楽天カード楽天プレミアムカードの違いは以下の通りです。

楽天カード

楽天ゴールドカード

楽天プレミアムカード

年会費(税込)

永年無料

2,200円

11,000円

限度額

最高100万円

最高200万円

最高300万円

基本還元率

1.0%

1.0%

1.0%

楽天市場でのポイントアップ

ポイント+2倍
※月間獲得上限5,000ポイント

ポイント+2倍
※月間獲得上限5,000ポイント

ポイント+2倍
※月間獲得上限5,000ポイント

国際ブランド

Mastercard、Visa、JCB、American Express

Mastercard、Visa、JCB

Mastercard、Visa、JCB、American Express

お誕生月サービス

-

ポイント+1倍

ポイント+1倍

国内空港ラウンジ

-

年間2回無料
(一部の海外空港ラウンジ含む)

国内空港ラウンジ無料
(一部の海外空港ラウンジ含む)

海外空港ラウンジ

-

-

プライオリティ・パス無料(※)

付帯保険条件

利用付帯

利用付帯

利用付帯

海外旅行傷害保険

最高2,000万円

最高2,000万円

最高5,000万円

国内旅行傷害保険

-

-

最高5,000万円

※2025年 1月 1日(水)以降:海外ラウンジ利用年間5回まで無料

楽天ゴールドカードの上位カードである「楽天プレミアムカード」は、ポイント還元率が他のカードに比べて高いことがメリットでした。

しかし2023年12月にサービス内容が一部変更となり、現在はポイント+2倍に引き下げられています。これでは、楽天ゴールドカードや年会費無料の楽天カードと同じ。11,000円(税込)の年会費を払ってまで持つメリットは、失われつつあります。

空港ラウンジの利用頻度が低い方は、楽天ゴールドカード楽天カードで十分でしょう。

また、ゴールドカードなら限度額が一般カードよりも高めなので、100万円以上の利用枠が欲しい方には楽天ゴールドカードを選ぶメリットがあります。

上記の表を比較して、ライフスタイルや自分のニーズにマッチするものを選択しましょう。

楽天ゴールドカードの損益分岐点!元を取るお得な使い方

年会費が2,200円(税込)かかる楽天ゴールドカード。他社ゴールドカードよりも年会費が安いとはいえ、損益分岐点が気になる方もいるでしょう。

特に楽天ゴールドカードは、ポイント還元率や旅行傷害保険が年会費無料の楽天カードと変わりません。一体どのくらい利用すれば、お得になるのでしょうか。

結論、年2回空港ラウンジを利用すればペイできます。空港ラウンジの料金は1回1,000円以上かかりますので、2回利用すればそれだけで元が取れます。

それ以外で、楽天カードと比較した場合の楽天ゴールドカードの損益分岐点は、お誕生月サービスを利用して、20万円以上買い物することです(お誕生月サービスは2,000ポイントが上限)。

ちなみにETCカードを発行する方の損益分岐点は、16万5,000円です。ゴールド特典として通常550円の年会費がかかるETCカードが無料ですから、発行するだけで550円は元が取れます。

2,200円(年会費)- 550円(ETCカード)= 1,650円

1,650円 ÷ 1%(お誕生月サービス)= 16万5,000円

誕生日月のわずか1ヶ月で、16万5,000円〜22万円を楽天市場で買い物するのは、ややハードルが高く感じますが、旅行の予約をしたりふるさと納税を活用したりすれば年会費分のポイントを貯められる可能性があがります。

楽天証券で投信積立をするのも選択肢のひとつ

損益分岐点を意識するなら、楽天証券で投信積立をするのもおすすめ。楽天ゴールドカード楽天カードよりも0.25%還元率が高く、0.75%のポイント還元を受けられます。

月5万円の積立なら、楽天カードより+1500ポイント還元されますので、ETCと組み合わせるとかなりカバーできるでしょう。

年会費2,200円 - 投信積立月5万のポイント還元1,500P - ETCカード550円=150円

残りは楽天市場での日々の買い物や楽天トラベルでの旅行予約などを活用すると、年会費は概ねペイできるでしょう。

楽天ゴールドカードが向いているのはこんな人

様々な条件が年会費無料の楽天カードと同水準であることがデメリットの楽天ゴールドカード。しかし、以下のような人には利用する価値があると言えるでしょう。

  • 楽天ユーザーでコスパのいいゴールドカードが欲しい
  • 年2回空港ラウンジを利用する
  • 100万円以上の利用枠が欲しい

楽天ゴールドカードの魅力は、年会費のコスパが高いことです。年2,200円でゴールドカードを手にできる上、年2回空港ラウンジを利用すれば元が取れます。

空港ラウンジは国内旅行でも利用できますから、出張がある方にもおすすめ。限度額が一般カードよりも高く、手軽で負担なく持てるゴールドカードの中では、お得感が大きいでしょう。

ただし、空港ラウンジを利用しない場合の損益分岐点は、誕生日月に20万円ほどの高額な買い物をすることが条件となります。特に損益を気にしない方なら問題ないのですが、「どうしても元を取りたい」と考える方は注意が必要です。

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まとめ

改悪が続くせいで「メリットがない」と思われがちな楽天ゴールドカード

とはいえ、空港ラウンジ年2回無料、ETCカード無料、お誕生月+1倍ポイントアップは、年会費無料の楽天カードにはない特典です。

損益分岐点を念頭に置いて、「お得に利用できそう」「格安の年会費でゴールドカードを持ちたい」と考える方には優良なカードと言えるでしょう。

自分のニーズを満たすカードかどうか、本記事を参考に判断してみてください。

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*記事内容は、執筆時2024年4月のものです。最新情報は各カード会社の公式サイトをご確認ください。

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