15日未明焼津市の海で20歳の男性が死亡した「事故」は男2人が逮捕される「事件」に発展しました。居合わせた仲間は途中から「つらそうな顔になった」と被害者の様子を証言しました

 15日未明、焼津市鰯ケ島の岸壁で静岡市葵区の建築作業員の男性(20)が死亡した事件。

 警察は男性を海に投げ入れて死亡させたとして、焼津市惣右衛門の解体作業員の男と、藤枝市青南町の解体作業員の男(21)を傷害致死の疑いで逮捕しました。

 事件が起きたのは15日午前0時頃。

 当時、現場には10人ほどが仲間の誕生日を祝うために集まっていたということです。

 そのうち1人から「友人が海でおぼれている。姿が見えない。」と警察に通報がありました。

焼津市鰯ケ島

現場近くにいた仲間は

 当時一緒にいたな仲間の一人が取材に応じました。

仲間の男性
「自分は投げ出された瞬間は見てないけど、音に気が付いて現場に向かった」

Q男性は見えた?
「自分は確認した」

Qすぐ消防が駆け付けた?
「そうですね」

Q男性はどの辺りの場所にいた?
「ここから、ここら辺のこの少し離れたところにいました。」

Qその時、周りに誰かいた?
「その時は男性以外に2人入っていて3人入っていた。」

Q男性以外の2人は溺れている様子はなかった?
「そうですね。溺れてる様子はなかったです。」

Q男性はどういう様子だった?
「最初は楽しそうにしていたんですけど、そこからちょっと経ってから「ちょっとやばい。助けて」って言い始めて、ちょっと顔色も本当につらそうな顔していたので、2人で助けようとしてたんですけど、やっぱり服とか水に濡れているので重くなって、助けることがちょっと困難になって、そこにある浮き輪があるんですけど。」

Qあちらですね。
「浮き輪を投げて、投げたんですけど、やっぱり風もあって流れされてしまって、でどうしようとなった時にもう一つあるんですけど、向こう側にも。あっち側から走ってきて友達が投げたんですど、それも流されてしまったっていう感じです。」

 警察によると、男性は水深3メートルの海の底に沈んでいる状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認されたといいます。

Q当時お祝いということで海を見に来た?
「最初は海にいなくて、向こうの広場にいて、それから海に移動した」

Q花を手向けたということだが今どんな思いでいる?
「助けたかったという思いと、本当に悲しいという思いでいっぱいです」 

 学校の同級生同士や、SNSなどを通じて集まったという男女。

 当時、卵を投げ合ったり、ケチャップを掛け合って遊んでいたいといいます。

 現場近くには卵の残骸も残っていました。

焼津市鰯ケ島

浮き輪を調べる警察官

  男性は泳げなかったとみられ警察は容疑者2人がそのことを知っていたかどうかも調べています。

 15日の夕方、現場では…

和田佳代子記者
「先ほど4捜査員とみられる男性4人が到着し写真を撮ったり、浮き輪を下に置いて確認作業を行ったりしています」

 静岡県警の捜査員が近くにあった浮き輪を調べている様子が。

 捜査関係者によりますと、容疑者2人が浮き輪を使って男性を助けようとしましたが溺れてしまったとみられるということです。

 捜査関係者によると2人は容疑を認めているということで、警察が事件の経緯を詳しく調べています。

和田佳代子記者