甘いものだけが糖質とは限らない

まず「糖質」と「炭水化物」、この2つの違いをしっかり把握することからはじめましょう。三大栄養素という言葉をよく耳にすると思いますが、これは人間が活動するために必要なエネルギーになるもので、炭水化物、脂質、タンパク質の3つがそれにあたります。炭水化物はご飯やパン、うどん、パスタなど主食として摂る穀類以外に、さつまいもやじゃがいもなどのイモ類、砂糖やはちみつ、さらに果物にもたくさん含まれている栄養素です。

そしてこの炭水化物から食物繊維を抜いたものが糖質となります。糖質はさらに、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類、糖アルコールなどに分類されます。糖質は甘いと思われがちですが、甘くないイモ類やかぼちゃ、おせんべいなども多糖類であるでんぷんの含有率が高いため、食べ過ぎれば、糖質を多く摂ることにつながります。

かつて、「炭水化物抜きダイエット」が注目されたことがありましたが、炭水化物を抜いてしまうと、糖質に加え、食物繊維まで抜くことになります。食物繊維は脂質やタンパク質同様、人間の活動には必要なものであり、糖質を摂取した際の血糖値の上昇をおだやかにする役目を果たすこともわかっています。減らすべきは糖質のみなのです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田悟