「なりたい自分」更新する姿勢が素敵!

 好きなファッションを見つめ直したことについて描いたマンガが、Instagramで600以上のいいねを集め話題となっています。

 かわいい服をたくさん持っているのに、着たい服がないことに気付いた作者。思い返せば30代になってから食べ物の好みも変わり、「もしかして服の趣味も?」と、改めていま好きなファッションについて見つめ直してみたら……という内容で、読者からは「分かります!」と共感の声があがっています。

 このマンガを描いたのは、ライター・イラストレーターの皿 割子さん(@sarawarimakuri)です。InstagramやTwitter、noteでマンガを発表しています。皿 割子さんに、作品についてのお話を聞きました。

ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?

 小学生の頃から、イラストやマンガをチラシの裏などに描いていました。地元が田舎で遊ぶ場所が限られていましたし、両親が仕事で忙しかったので、絵を描くことが唯一の楽しみでした。うまく描けるとほめてくれるのでうれしかったです。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

 自分の好みが変わったんだ、と気付いたことがきっかけです。改めて自分と向き合うためにマンガにしました。

ーー「着たい服がない」と気付いたときの状況を詳しく教えて下さい。

「毎朝楽しみだった服選びが、急にワクワクしなくなった」という状況になって気付きました。服を1着ずつ手に取ると、間違いなくどれも満点でかわいいのに、「なぜか着たい服がない」という感じでした。

ーーいままでにも、ファッションの転換期はありましたか?

 転換期はかなりひんぱんにありました。高校生まではパンクファッション。ギャル時代もあり……。大学に入ってからはエスニックやナチュラルガーリーなどいろいろ試し、夢中になれるブランドグループができたこともありました。それから古着にハマり、現在は古着とデザイナーズブランドをミックスさせるスタイルに落ち着きました。

ーー「なりたい自分像」を明確にしていった流れを詳しく教えて下さい。

 雑誌・道行く人・SNSなど、とにかくたくさんのスタイルを見ました! そのなかで「好きだ」と感じたスタイルのどこが好きなのか、「かわいいけどちょっと違う」と感じたらどこに違和感があるのかを考え、自分なりに言語化しながらたどり着きました。

ーーファッションに限らず、自分を見直すことはありますか?

 見直しまくりです(笑)。見直すときも言語化することを大切にしています。例えば、落ち込んでしまったときは「なぜ落ち込んだのか」「こう感じたけれど事象としてはどうだったか」などを考えるようにしています。感情の変化は自分が変わろうとしている証拠だと思うので、感情の機微にはしっかり向き合っていきたいなと思っています!

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?

 共感のコメントを多くいただきました。個人的な日記のようなつもりで描いたので、たくさんの反響をいただいて驚きましたね。今回のマンガで「なりたい自分像」を明確にしたので、ここからどんな風に理想像に近づけていくかを描いていこうと思っています!

ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。

 今後もファッションを通して「自分とは何者なのか」ということについて考えて、マンガや文章でアウトプットしていきたいです。ただ、自分と向き合うことはつらいことでもあるので、暗いことを優しく、ヘビーなことを柔らかく、芯だけは一切ブレることのない創作活動をしていきたいなと思っています。「パッションとファッション」をコンセプトに! 頑張ります(笑)。