重要だけどかなり早めに死んでいたキャラも

 アニメやマンガの好きな登場人物が途中で死んでしまい、突然の別れに呆然とした経験はありませんか? 今回はメインキャラクターとの突然の別れを描いたアニメ3作品を、別れのシーンも含めて振り返ります。

●『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』

 2015年から2017年にかけて放送された『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』は、全50話で構成されている作品です。途中退場が話題となったのは、メインキャラクターのひとりであるオルガ・イツカでした。クーデターを決意して民兵組織「鉄華団」を立ち上げ、団長として活躍していたオルガは主人公三日月・オーガスと幼少の頃から付き合いがあり、リーダーシップに優れた存在です。

 そんなオルガ・イツカですが、鉄華団が苦境に立たされる第48話で大きな展開を迎えます。鉄華団の施設がギャラルホルンに完全包囲され、通信遮断によって情報が入らず連絡手段もない絶望的な状態になり、戦うのではなく「生き残るために逃げる」ことを決意しました。

 トンネルを使って連絡が取れたことで脱出に成功するものの、鉄華団団員たちのIDを意図的に変えることによって生き延びようとアドモス商会へ交渉しに行った帰りに悲劇が起こります。車から現れた男たちから機関銃を乱射され、仲間のライドを庇ったためオルガは背中に複数の銃弾を浴びてしまったのです。

 その後、敵に一矢報いるも「俺は止まんねぇからよ。お前らが止まんねぇかぎり、その先に俺はいるぞ」「止まるんじゃねぇぞ」と言い残してオルガは倒れ込み、そのまま息を引き取りました。今でこそ「止まるんじゃねぇぞ」という言葉はネット上でネタにもされていますが、オルガの最期の言葉にはグッとくるものがあり、彼の死にショックを受けた人も多いのではないでしょうか。

●『天元突破グレンラガン』

 2007年に放送された全27話の『天元突破グレンラガン』は、無口な少年シモンを主人公とするロボットアニメです。主人公のシモンには兄貴分でグレン団のチームリーダー的存在のカミナがいましたが、彼のまさかの退場シーンは第8話「あばよ、ダチ公」で訪れました。

 移動要塞型の超巨大「ダイガンザン」を奪うべくロボットのグレンに乗り込むカミナでしたが、敵からの猛攻撃で致命傷を負ってしまいます。なんとかダイガンザンの奪取に成功した喜びも束の間、カミナは「あばよ、ダチ公」と言い残して息絶えてしまいました。

 大切なカミナを失い大きな悲しみに包まれてもなお、シモンはカミナが率いた大グレン団とともに戦い続けます。カミナがいてこその「グレンラガン」ともいえる彼の早すぎる死は大きな話題を呼びました。残されたシモンはもちろんのこと、グレン団の悲しみも計り知れません。

●『コードギアス 反逆のルルーシュ』

『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公ルルーシュ・ランペルージはブリタニア皇族の第17皇位継承者で、手に入れた人を操る「ギアス」という能力を行使して世界を壊そうとするアンチヒーローです。もうひとりの主人公スザクは正義を重んじ理想を追い求めるキャラクターであり、対照的な性格のふたりが描かれました。

 第22話「血染めのユフィ」では、神聖ブリタニア帝国第3皇女ユーフェミア・リ・ブリタニア(通称ユフィ)が途中退場の展開を迎えます。皇位継承権も返上し、ギアスも効かなくなったはずのユフィでしたが、ルルーシュが冗談まじりに発した「たとえば日本人を殺せって言ったら…」というフレーズにギアスが発動します。操られたユフィは記念式典の会場に集まった日本人を虐殺する命令を出してしまいました。

 自身もマシンガンを乱射するユフィの暴走を止めようと、ルルーシュが放った銃弾によって彼女は倒れ、スザクに救出された後に正気を取り戻すも命を落とします。常に人々の幸せを願っていたユフィが自分の意思に反して虐殺行為に走り、最終的に死んでしまうという展開には衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。