メンタル激強な保健室の先生の悩み解決法が「秀逸」
養護教諭(保健室の先生)の逢沢真人先生は、ケガをしたテニス部の女子生徒の手当てをしていました。そのあと、意を決した様子の女子生徒から「大好きな先輩に勝ってしまった」という悩みを打ち明けられます。生徒からの真剣な悩みに、メンタルが強すぎる逢沢先生はどのように答えるのでしょうか?
霰屋さん(@yuki_arareyane)によるマンガ『メンタル激強保健医の力技カウンセリング』の最終巻が2024年4月23日に発売されました。保健室の先生が生徒たちの悩みを妙な説得力で解決していく物語で、読者からは「笑えるし、生きやすくなりそう」「発想の転換が面白い」「悩みがバカらしくなってくる」などの声があがっています。
作者の霰屋さんにお話を聞きました。
ーー霰屋先生がマンガを描き始めたきっかけ、もしくは漫画家としてのデビューの経緯を教えて下さい。
絵は幼少期からよく描いていて、将来は漫画家になりたいという思いが子供の頃からずっとありました。小中高と絵やマンガを描き続け、そこから本格的に漫画家を目指し次第に掲載や連載の機会をいただくようになりました。
ーー本作はタイトルの通り「メンタル激強」な保健医の秀逸なアドバイスが見どころのひとつでしょう。このテーマにしようと決めたきっかけは何だったのでしょうか?
「こんなことを言う人がいたら面白いかな」という単純な思いつきだったと思います。描きたいキャラクター(逢沢)を先に思いついて、同時にテーマらしきものが発生したような気がします。
もともとはネット上で趣味として描き始めたマンガだったので、諸々さほどこだわらずにスタートしました。
ーー保健医である逢沢先生のアドバイスは秀逸なだけでなく、妙な説得力も感じます。オチはどのように生みだされているのでしょうか?
稀にスッと思いつくこともありますが、基本的にはただひたすら考えています。担当編集者さんとの打ち合わせでもオチの部分について話すときは時間がかかることが多かったです。
「逢沢らしい言葉になっているかどうか」というところを意識しながら、思いつくまでうんうん唸っていました。
ーー2024年4月23日(火)に『メンタル激強保健医の力技カウンセリング』の最終3巻が発売されました。 本作のなかで特に印象深いエピソードはどれですか?
8話の「ダンスの授業が嫌いな曽根君」の回です。
逢沢に対しはっきり反抗的な態度を取る作中では珍しいタイプの生徒だったので描いていて新鮮でした。「感情のぶつけ先を健康的な方向へ向ける」という方法で解決とする回なのですが、個人的に好きなオチとテンションになっており印象深いです。
ーー今後の創作活動において、目標としていることはありますか?
自分の満足度と読者さんの満足度の両方が高いマンガを描けるようになれたらいいなあと思っています。すごく難しいことだとは思うのですが、今はこれを目指して頑張ってみたいです。