プレゼント当選したゲームが発売中止に…代わりに違うゲームが送られてきた?

 1983年に発売された「ファミリーコンピュータ」(以下、ファミコン)のソフトは、親に買ってもらったり、お小遣いやお年玉で購入したりなど、ソフトを手にした時の思い出は人によってさまざまでしょう。

 なかには、ゲーム雑誌のプレゼントキャンペーンなどに応募し、運よく当選してソフトが家に届いた人もいるかもしれません。しかし、発売前のソフトや関連グッズが「読者プレゼント」として配布される予定だったにもかかわらず、発売されないまま続報がなくなった特殊なケースも存在します。その後、プレゼントに当選した人に対し、メーカーはどのような対応をしたのでしょうか。

 以前、マグミクスで掲載した記事『発売中止が惜しい「幻のファミコンソフト」3選 「世に出ていたら間違いなく名作?」』に対し、「実際に発売予定だったソフト『ウォーロイド』の読者プレゼントに応募したが、編集部から連絡があって、『当選していたが発売中止になった』ために別のゲームが送られてきた」という読者の方からのコメントが寄せられました。読者プレゼントに当選したものの発売中止になったことで、代わりに違うソフトを届けられた人が実在することが分かりました。

『ウォーロイド』とは、パソコンやMSXでプレイできる対戦型アクションゲームで、ロボットを操作し、銃を打ち込みながら相手ロボットを倒す、というシンプルなゲーム性のタイトルです。ファミコン版も1986年7月にアスキーから発売される予定でしたが、雑誌などでの告知がなくなり、発売されないままとなりました。

 ほかにも、読者プレゼントが実施されたのに、肝心のソフトが発売中止になってしまった例があります。1989年1月にバンダイから発売予定だった、ホラー要素を取り入れた横スクロールアクションゲーム『モンスターパーティー』です。

 ゲーム雑誌で読者プレゼントが実施されましたが、前述の『ウォーロイド』と同様に、何かの事情があったのか発売には至りませんでした。実際に当選した人には、何が送られてきたのでしょうか。

 ちなみに、海外版ファミコンといわれている「Nintendo Entertainment System(NES)」のソフトとして、1989年6月にBandaiから『Monster Party』がリリースされています。

 また、1988年8月に東芝EMIから発売される予定だったRPG『坂本龍馬』も、世に出なかったタイトルです。しかし、発売前のゲーム雑誌での告知で「坂本龍馬わくわくプレゼント」という企画が実施されていました。この企画では500名を対象に、ソフトではなく「RYOMAスクープビデオ」という謎のグッズが当選される予定だったそうです。

 そもそも応募した人、あるいは当選した人がいるのか気になったため、SNSやネットで調べてみましたが、手元に「RYOMAスクープビデオがある」という人は見つかりませんでした。やはり、代替品が送られたのでしょうか。