中古の軽自動車には性能の割に価格が安いお買い得モデルもあります。予算50〜100万円程度でも手に入る、おすすめの「コスパ優良」軽自動車や、今後値下がりが期待できる人気の軽自動車を紹介します。

中古で狙い目なのはどんな軽自動車?

軽自動車は、普通車と比べて中古車価格が値下がりしにくい傾向があります。今や人気のボディタイプであり、元々安価な分だけ値崩れも起こしにくいからです。

そんな中でも、以下のような軽自動車は相場価格が下がりやすく、性能の割に安いことも多いので狙い目です。

・モデルチェンジで型落ちしている
・中古車市場での流通量が多い
・好みが分かれる/ブランド力が低い

中古で買うべきおすすめ軽自動車5選

今回は、中古軽自動車の中でも低予算で購入できるおすすめ車種を厳選しました。

   ◇   ◇

▽①予算50万円〜「8代目アルト」

・タイプ:ロールーフ系
・最高燃費:25.8km/L(WLTCモード)
・販売期間:2014年12月〜2021年12月

8代目アルトはスポーティーな見た目や燃費の良さで人気が高かったモデルです。元々車両価格が安かったこともあり、低価格で手に入ります。特に通勤用におすすめです。

2018年12月以降の一部改良モデルなら衝突被害軽減ブレーキの性能が大幅に向上している他、誤発進抑制機能も前進・後退の双方に対応しています。2019年以降のモデルでも、車両価格60万円程度から販売されています。

【利用者口コミ】
通勤用にアルトの中古を購入しました。通勤中に道路が混んだときによく狭い抜け道を通るのですが、サイズの小さいアルトはとても走行しやすかったです。(中略)アルトは他のスズキの軽自動車同様に横にシフトレバーが無いので運転席も助手席も広く乗車できるのが良いですね。(30代男性)

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▽②予算60万円〜「3代目タント」

・タイプ:スーパーハイトワゴン
・最高燃費:28.0km/L(WLTCモード)
・販売期間:2013年10月〜2019年7月

新車で買うとかなり高価なスーパーハイトワゴンも、3代目タントなら安く購入できます。おすすめポイントは助手席側が大開放される「ミラクルオープンドア」。N-BOXやスペーシアにはない強みで、利便性が高いです。

おすすめモデルは2016年11月以降の一部改良モデルです。安全装備「スマートアシストⅢ」が採用され、衝突被害軽減ブレーキの性能が上がっています。また左右後方の障害物を検知するコーナーセンサーも搭載されています。

【利用者口コミ】
軽のワゴンですが車内は広々として視界も良いです。背が高い自分でも停車時に腕を伸ばしてゆったりくつろげる空間になっています。ピラーレス部分にはベビーカーも乗せられるので助かります。(中略)リアのデザインはシュっとしてスタイリッシュなのが個人的にお気に入りポイントです。(30代女性)

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▽③予算70万円〜「初代ハスラー」

・タイプ:軽SUV
・最高燃費:32.0km/L(JC08モード)
・販売期間:2014年1月〜2020年1月

初代ハスラーは中古車市場での流通量が非常に多く、低予算で購入できる車両も多いです。おすすめは2015年5月以降の一部改良モデルで、デビュー直後のモデルより燃費性能が向上しています。

安全性能や乗り心地といった点では2代目の方が優秀ですが、デザイン重視なら初代でも遜色なく、むしろ「見た目は初代の方が好き」という人も多いです。初代でもオフロード性能を有し、ちょっとした山道などは難なく走ります。

【利用者口コミ】
私はアウトドア派で夏はサーフィンにキャンプに釣り、冬はスノーボードに雪山登山とアクティブに活動しているのですが、ハスラーは悪路でも問題なく進み、冬山や砂地でも安定した走りを見せるだけではなく、後部座席を倒せばかなりの収納ができるため、長さのある釣り竿なんかも簡単に積み込むことができます。(後略)(20代男性)

   ◇   ◇

▽④予算80万円〜「初代ミラトコット」(現行)

・タイプ:ロールーフ系
・最高燃費:22.6km/L(WLTCモード)
・販売期間:2018年6月〜

どこか哀愁を帯びデザインのミラトコットは、2018年にデビューしたばかりのクルマです。新しい分だけ安全装備などが充実しており、且つ年式の新しい中古車でも安く購入できます。

他のクルマと被らない個性を持ちつつ、くすみカラーなど落ち着いた色合いを揃えているので誰でも乗りやすい点が魅力です。 「予算は低めでも新しいクルマが欲しい」といった場合にお勧めします。

【専門家レビュー】
ミラトコットは、角を丸くした四角いデザインに大きく丸いヘッドライトが組み合わされ、シンプルながら愛嬌のあるスタイルになっている。基本的に女性をターゲットにしたデザインだが、可愛さばかりに特化していないので、意外と男性でも乗れる幅の広さも魅力的だ。

   ◇   ◇

▽⑤予算100万円〜「初代eKクロス」(現行)

・タイプ:ハイトワゴン
・最高燃費:23.3km/L(WLTCモード)
・販売期間:2019年3月〜

eKクロスは日産と共同開発されたモデルで、デイズの姉妹車にあたります。基本的なスペックはデイズと全く変わらず、走りの質が非常に高いハイトワゴンです。

新しいモデルで性能面も優れていながら、三菱のブランド力の問題で中古車価格はあまり高くありません。例えば上位グレードの「T Premium」は新車時価格が180万円を超えますが、中古では110万円程度で売られているケースも。高速道路で自動追従する「マイパイロット」機能を有した最新モデルがこの価格であれば、納得モノです。

【専門家レビュー】
走行性能は、2代目デイズとeKクロスがこのクラスのトップレベルだ。車重が少し重い分、やや低重心化されていている。カーブでの安定感はピカイチで、横風にも強い。リヤもサスペンションも路面をしっかりと掴んで離さないので、安心して走れる。こうした走りの良さは、2代目デイズとeKクロスの美点だ。

今後の値下がりが期待の軽自動車2選

今後中古車価格の低下が期待できるのは、2023年秋〜冬にかけてモデルチェンジした以下の2車種です。

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▽①2代目N-BOX

N-BOXは2023年10月にフルモデルチェンジし、3代目になりました。より独自性のあるデザインに変化するとともに、静粛性を向上して快適な一台に仕上がっています。

ますます魅力的になった3代目のN-BOXですが、2代目でも完成度は非常に高いです。元々普通車以上に売れているような車種なので、中古車市場での流通量も非常に多く、今後相場価格の値下がりが期待できます。

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▽②2代目スペーシア

スペーシアも2023年11月にフルモデルチェンジし、3代目となりました。収納スペースやUSBポートの充実、後部座席のオットマンの採用など快適性が大幅に向上。最高燃費は25km/L超え(WLTCモード、FF)で、非の打ち所がない一台に仕上がっています。

スペーシアは元々スーパーハイトワゴンの中で車両価格が安く、燃費性能にも優れている車種です。そのためコスパ重視の人は今後値下がりするであろう2代目を狙うと良いでしょう。

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中古軽自動車選びのポイントは?

中古車を購入する場合は、価格ばかりに気をとられてはいけません。特に軽自動車を選ぶ際は、以下のポイントを押さえましょう。

・年式は5〜7年落ちくらいまで
・走行距離は7万kmくらいまで
・安全性能は必ずチェック

安全装備のことを考えると、年式は5年落ちくらいまでがおすすめです。ただしコストを重視する場合は7年落ちでも良いでしょう。普通車に比べてボディ剛性が乏しいと言われる軽自動車だからこそ、安全性能や車両状態はしっかりチェックしてください。

▽新しさ重視なら登録済み軽自動車も

「安く買いたいけど新しさにもこだわりたい」という場合は、中古車の中でも登録済み未使用車を検討してみましょう。ディーラーなどで車両登録は済ませてあるものの、実際の走行には使われていないクルマなので、状態が非常に良いです。中古車扱いで、諸費用も踏まえると新車より安く購入できます。

(まいどなニュース/norico)