学生のみなさんは、「マスコミ業界」についてどのようなイメージを持っているのでしょうか。株式会社インタツアー(東京都港区)が実施した「業界別イメージ調査 マスコミ業界編」によると、マスコミ業界のプラスのイメージは「優秀な人材が多い」が1位となりました。一方、マイナスイメージの1位は「ワークライフバランスがとれない」だったそうです。

調査は、24〜27卒の全国の大学生1189人を対象として、2024年1月にインターネットで実施されました。

はじめに、「マスコミ業界の良いイメージ」について複数回答可で聞いたところ、「優秀な人材が多い」(29.0%)が最も多く、次いで「若いうちから裁量権がある」(23.4%)、「スキルが身につく」(22.5%)、「伝統的・歴史がある」(22.1%)が続き、優秀な人材が集まる業界で自ら裁量権をもって活躍できる業界というイメージが強い一方で、「ワークライフバランスがとれる」(3.0%)や「福利厚生がしっかりとしている」(4.4%)など、学生の業界選びで重視されることが多い項目は低くなっていました。

そのほか、自由記述では、「花形業界」「派手」「やりがいがある」「人気」といった回答が歩く、華やかで活躍できる業界がイメージされていることがうかがえました。

一方、「マスコミ業界のマイナスイメージ」については、「ワークライフバランスがとれない」(52.9%)が半数以上となり最多に。次いで「昔ながらの文化がある」(38.5%)、「全国転勤がある」(19.9%)、「福利厚生が充実していない」(18.2%)と続き、ハードワークで昔ながらの体質がある業界のイメージが上位に挙がりました。

自由記述では「残業が多い」「ブラック」「激務」といった回答が目立ったほか、コンプライアンスやモラル面の指摘も寄せられました。

次に、マスコミ業界の「具体的な仕事のイメージ」について、自由回答からキーワードを集計した結果、最も多かったキーワードは「取材」(21.3%)でした。次いで「編集・校閲」(15.6%)が続き、報道機関や出版関連のイメージが強いことがうかがえました。

他方で、仕事のイメージが「わからない」と答えた学生は3.1%と非常に低い結果となり、ほとんどの学生がマスコミ業界の仕事にある程度のイメージを持っていることが分かりました。

また、マスコミ業界の企業の選考を「受けようと思っている(受けた)」と答えた人は19.1%、「受けるかもしれない」と答えた人は23.4%で、合わせると42.5%となり、「ハードワーク」といったイメージを踏まえた上でも人気業界であることがうかがえる結果となりました。

マスコミ業界を「受ける」「受けるかもしれない」と回答した学生に、「そのほかに志望している業界」を聞いたところ、最も多かった回答は「メーカー」(41.8%)でした。ほか、「IT・ソフトウェア・情報処理」(29.5%)、「商社(総合・専門)」(28.5%)なども上位に挙げられています。

最後に、「マスコミ業界で知っている企業名」を3社挙げてもらったところ、「電通」(31.6%)や「博報堂」(22.1%)といった広告代理店のほか、「集英社」(13.9%)、「講談社」(13.8%)、「KADOKAWA」(6.8%)、「小学館」(6.0%)などの出版社が多く挙げられました。

また、「読売新聞」(6.5%)、「朝日新聞」(6.1%)といった新聞社の認知が「フジテレビ」(5.6%)、「NHK」(5.2%)などのテレビ局よりも上位となりました。なお、「わからない、知らない」と答えた人は37.7%でした。