「外国人の夫の食べ方に長年疑問を持っています。ああ、細かくカットされていないものが食べたい...」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

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■小骨を取った魚にご飯を投入し副菜も混ぜ合わせる夫
外国人の夫(56歳)は小骨処理をしていない魚料理が大嫌いです。
味というより「食べながら小骨の処理をするのが面倒だから」らしいです。
夫の国では、料理をする前にピンセットで魚の小骨を抜くと聞いて、最初は「いやいや、それはレストランだけでしょ!」と笑い飛ばしていたら、夫が言うには家庭でもやっているとのこと。
そう言えば、夫の実家の台所の引き出しに毛抜きが入っていて「何に使うの?」と思っていました。
しかし、日本では日本の風習に従わないと! と、私は焼き魚をデーンとテーブルの上に置きます。
すると、夫の顔がサッと曇ります。
ため息をついて魚の身をチョロチョロほじりだし、小骨処理を15分ほどした後にご飯をお魚の皿の上に投入。
おひたしやモズクなどの副菜も投入し、ぐるぐる混ぜてから食べ始めるのです。
そのご飯を満足げに食べている姿は、さながら猫マンマを食べる猫のようです。

■果物も細かく薄く切らないと食べられず...
夫のこの食べ方、魚だけではなく、ほとんどの食べ物に関して同じです。
アサリのお吸い物は殻を最初に全部外し、パエリアのムール貝も殻を最初に全部取り除いて、別の皿によけてから食べ始めます。
私は、料理人が作った景色を楽しみながら食べるものだという思い入れがあり、どう見ても「ムールの剥き身入り黄色の炊き込みご飯」と化したパエリアを見ると「見た目はどうでもいいの?」と悲しくなります。
味噌汁はブレンダーでポタージュに、ジャガイモやさつまいも、アボカドは必ずフォークの背で、ぐっちゃぐっちゃに潰し、果物も形のまま食べることはありません。
私はヘタ付きのイチゴにかぶりつきたいのに、夫はイチゴを5ミリ角に刻んで砂糖にまみれにして私の前に出してきます。
リンゴは皮を剥いて3ミリの薄切り、スイカは台所で種をすべて取ってペロンペロンの薄切りにします。
夫が小さい頃、夫の母親がこのようにして食事を出していたのではないかと思われます。
それが大人になって引き継がれているのでしょう。
私が「果物は形のまま食べたいわ〜」と言うと、皮だけ剥かれた寒そうなミカンがテーブルの上にデーン。
「確かに形は残っている。が、しかし! 皮も自分で剥きながら食べたい」と、そう心の中でつぶやく私です。