ネット通販事業を展開する吉善(草津市大路1)が4月20日、「信楽焼に入ったたぬきクッキー」の販売を始めた。(びわ湖大津経済新聞)

 「信楽焼に入ったたぬきクッキー」の販売を始めた吉善の池田さん

 直径11センチの円柱の信楽焼の容器に、信楽焼のタヌキの形をしたクッキー4枚とオレンジクッキー20グラム、星形クッキー20グラムが入っている。信楽焼の容器は皿や小物入れとして使うことができる。

 吉善社長の池田洋平さんが「滋賀県の土産を作りたい」と思い、2023年6月から企画を始めた。池田さんは「ECサイトで信楽焼を販売してきたが、信楽焼を好きな人にしか見てもらえないと感じていた。内祝いなどに気軽に購入できるクッキーを入れたら信楽焼を広めることにもつながるのではないかと思った」と振り返る。

 ターゲットである40代の女性を中心に形や色のアンケートを取り、素焼きの色と釉薬(ゆうやく)のツートンカラーの円柱形の容器に決めた。容器は赤、青、黄色の3色から選べ、食器や花瓶、小物入れとして使え、ふたも小皿として使えるようにした。

 池田さんは「一番苦労したのはタヌキの形。自分で絵を描いてクッキー型を作ってみたが、アンケートで評価が低く、作り直すことになった。インスタグラムで北海道在住のイラストレーター友民さんのタヌキのイラストを見つけて、これだと思って依頼した」と話す。

 クッキーは障害者就労継続支援施設がんばカンパニー(大津市大将軍2)が製作している。池田さんは「息子が養護学校に通っていたことから、障害者の就労について興味があった。今後は、福祉施設で信楽焼の器を販売してもらうなど障害者就労の支援ができれば」と話す。

 池田さんは「安く売るより、価値のあるものをしっかりブランディングして売っていきたい。『信楽焼に入ったシリーズ』としてほかの商品も展開していければ」と意気込む。

 価格は5,500円。ECサイト「OQRUSTORE(オクルストア)」で購入できる。