川越市内を中心に22店のパン店が出店するイベント「川越パンマルシェ」が5月12日、やまぶき会館(川越市郭町1)前庭で開催される。(川越経済新聞)

 市民ボランティア主導で2012(平成24)年に始まった同イベントは今回で10回目。川越のパン店の認知度向上とパンを通じた市民コミュニティー創出が目的。きっかけは、ある有名なパンイベントの企画時に、「パンの知見者」が集まって出店候補を決めた際、埼玉県内のパン店の名前が一軒も挙がらなかった話を耳にしたこと。まずは地元川越の人に、パン店のパンのおいしさを知ってもらうために企画したという。

 今回の目玉は、出店するパン店のカレーパン食べ比べと「有名カレーパンお取り寄せ」販売。カレーパン食べ比べは、出店する川越市内外5店のカレーパンを食べ比べる企画。トレーに5店のカレーパンを一切れずつ載せてセット販売する(350円)。有名カレーパンお取り寄せ販売では、2007(平成19)年にパンの世界大会日本代表を務めた割田健一シェフの新業態「BUNNY BREAD」(東京都新宿区)、カレーパンギネス世界記録を持つ「PAINPATI」(東京都町田市)のステーキ肉入りカレーパン、カレーパングランプリ7年連続金賞受賞「プチアンジュ」(東京都府中市)、西日本揚げカレーパン部門金賞受賞店で関東初進出の「私のカレ」(京都市伏見区)の4店のカレーパンを販売。実行委員会代表で「川越ベーカリー楽楽」(元町2)店主の上野祐子さんは「好きなパンランキングで常に上位にランクインするカレーパン。各店が作り出すパンの食感とカレーのマッチングを楽しんでほしい」と呼びかける。

 そのほか、パンコーディネーターの森まゆみさんによる「北海道小麦とパン屋さんのお話」と、「2人のパンコーディネーターが教えるパンのおいしい食べ方〜基本からペアリングまで〜」のワークショップも展開。チャリティーイベント「棒パン炭火BBQ」は、パン生地を伸ばし棒に巻き炭火で焼いて熱々を食べられる。こちらの売り上げの一部は能登半島復興支援として寄付する。

 「10回目を迎えられたのは、来場いただいたお客さまをはじめ、出店店舗や会場を貸してくださった皆さまのおかげ」と上野さん。実行委員でボランティアスタッフ代表の番場あずささんは「当初はどのくらいのお客さまが来場するか検討もつかなかったが、あっという間にパンが売り切れるほどの想像以上の反響にびっくりしたのを覚えている。皆さまの期待に応えるため、年々大きなイベントへと成長してきた」と振り返る。「子どもから大人まで、みんなが笑顔になるような、手作り感あふれる温かいマルシェを目指している」とも。

 開催時間は11時〜16時。雨天決行。ワークショップは「日本パンコーディネーター協会」の公式サイトで要事前申し込み。カレーパン食べ比べ、有名カレーパンお取り寄せ企画の販売はなくなり次第終了。