米粉パンとビーガン菓子を製造・販売する「titbit!(ティットビット)」(名古屋市西区那古野1)が4月8日、オープンした。(名駅経済新聞)

 「titbit!」の外観

 同店のコンセプトは「体と心が喜ぶパンとお菓子」。商品は全て、卵、乳製品、白砂糖を使っていないのが特徴。長年ブーランジェリーを営んできた武野由佳さんが1人で製造から販売まで手がける。

 営んでいたブーランジェリーで来店客から「米粉パンを扱っているか」と聞かれることが多くあり、武野さんは米粉パンやビーガン菓子について学ぼうと、フランス菓子職人の講座に参加したという。武野さんは「ビーガン菓子のおいしさに触れ、とても感動した。ビーガンやマクロビオティックのお菓子、米粉のパンはおいしくないという一般的な認識を覆したいと一念発起して、新たに店を立ち上げた」と話す。

 店舗面積は6坪で、手前にショーケース、奥に製造スペースを設ける。「物件を紹介された際、1人でやるにはコックピットのようで良いなと思った」と武野さん。平日でも人の往来があり、米粉パンやビーガン菓子の魅力を伝えるのに適しているとも感じたという。ショーケースには、もっちりとした食感が特徴で岩塩がアクセントの「米粉のフォカッチャ」(500円)をはじめとする米粉パンと、クッキーやパウンドケーキなどのビーガン菓子が常時数種類並ぶ。

 北海道産のアズキと米こうじを炊いた「発酵あんこ」を米粉と玄米粉のクッキーで挟んだ「発酵あんこのクッキーサンド」(400円)は優しい甘さが特徴。分厚くさくさくした食感の「米粉のビスケット」(350円)は、材料に白高きび粉を用いている。「有機ほうじ茶のクッキー」には新城市産のほうじ茶、「抹茶のクッキー」には西尾市産の抹茶など地元産の材料を生かした商品も。

 武野さんは「材料に制限があるため小麦粉を使ったパンや菓子とまったく同じにはできないが、できる限り違和感を減らし、おいしさを追求している」と話す。「米粉パンやビーガン菓子は、一般的にまだまだなじみのないもの。もっと日常に取り入れてもらえるきっかけになれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時〜18時。火曜〜木曜定休。