笠間の自転車店「セーフィティショップおおしま」(笠間市笠間)の自転車チーム「KASAMA Volpe(カサマヴォルペ)」が 5月6日、モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木市)で開催された自転車耐久レースに出場し、ショップ対抗優勝、総合3位の結果を収めた。(水戸経済新聞)

 表彰式の様子

 出場したのは「第10回 もてぎ6時間エンデューロ春 2024」の6時間エンデューロ部門。競技では、定められた周回コースを所定の自転車で走行する。6時間耐久と4時間耐久、2時間耐久、42.195キロを走るフルマラソンライドの4クラスのほか、小学生対象のキッズレースや未就学児向けのひよこレースの種目から成る。6・4・2時間耐久では1周4.8キロのコースを制限時間内に何周走れるかを競った。

 この日のレースに出場したのは、同店の客らで構成する同チームに所属する大橋浄さん、榊原雅史さん、塙明宏さんの3人。店主の大嶋繁利さんによると、メンバーは走力のバランスなどで大嶋さんが決めたという。練習会などはなく個人走が基本で、店としては「日曜サイクリング」として近隣エリアやご当地グルメの店を目的地にグループ走行したり、各地のイベントに参加しているという。この日のレースには同チームから、5チーム・15人が参加した。

 3人は、「KASAMA Volpe Aチーム」として6時間耐久の6時間エンデューロに参戦。昨年11月に開かれた「第20回 もてぎ6時間エンデューロ秋 2023」のショップ対抗で初優勝している。同種目のショップ対抗部門では15チームが出走した。

 この日、1番手に走った榊原さんはスポーツ自転車に乗り始めて約8年。店の「日曜サイクリング」や各地のイベントの参加のほか、個人で近隣県を走ることもあるという。「参加チーム数が少なかったので2連覇の意識はあったが、まずは安全に走り切ることを目標に出走した」と振り返る。「レース中は何位なのか分からなかったが、とにかく全力で走ろうと思った」と話す。

 大橋さんと塙さんは共に2020年、スポーツバイクに乗り始めたという。大橋さんはフットサルでのけがのリハビリのため、塙さんは社会人になりたての年にアニメ「弱虫ペダル」を視聴をきっかけに興味を持ち、子どもの頃からなじみのあった同店を訪れたことからスポーツバイクに徐々にのめり込んでいったという。

 開始約30分で2位のショップチームとは1周差が付き、大橋さんと塙さんは「トラブルなどがなければ連覇できる」と確信したという。チームでは2時間ごとの交代とし、順位は1位のまま、2番手で大橋さん、3番手で塙さんが出走した。

 「タイミングが合えば週一程度、3人で走ることもあるが、個人で走ることが多い。当日の朝まで出走順も決めていなかったので、こうして連覇が達成できてうれしい」と大橋さん。レース出場が2回目という塙さんは「この3人はもちろん、参加したチームメンバー全員がけがなく完走できて良かった」と笑顔を見せる。

 結果、2位と3周差の6時間1分38秒で47周を走ってショップ対抗優勝、総合3位を達成。昨年11月に開かれた「第20回 もてぎ6時間エンデューロ秋 2023」に続いての表彰台となった。同チームには、ショップ対抗賞での優勝権利として、次回大会でのショップブースの出展、最前列での位置取りなどが受けられる。同レースでは、同じくショップ対抗で同店Eチームが3位入賞。水戸市役所の職員による自転車チーム「GRUPETTO310(グルペットミト)」4時間エンデューロ部門に出場し、企業対抗で優勝している。次回の大会開催は11月を予定。

 榊原さんは「せっかくなので次回も出場して3連覇したい。今後もレースや地元のライドイベントにも参加していきたい」と先を見据える。