「奪われた日常を忘れない」−。14年前に県内で広がった口蹄疫をきっかけに、県の獣医師となった男性がいる。川南町出身で当時高校3年だった宮崎家畜保健衛生所の米山伸さん(31)だ。近隣農家の牛や豚が次々と殺処分される中、自身がペットとして飼っていたヤギも…。1人の住民として体験した口蹄疫の悲惨さを胸に、畜産王国を守る業務に励む。