【高機能なのに環境に優しい】パタゴニアのジャケットが世界の海を救う!?『SDGsモノ』

【高機能なのに環境に優しい】パタゴニアのジャケットが世界の海を救う!?『SDGsモノ』の画像一覧

今や、誰しもが欠かすことのできない“SDGs”への配慮がなされた、魅力的なモノやサービスを紹介していく当連載。今回取り上げるのは「パタゴニアのレインジャケット」です。

海に捨てられる可能性があった廃漁網を高性能なレインジャケットへ再生

私たちが直面する環境問題のうち、最も深刻なテーマのひとつが海洋プラスチックごみだ。世界では毎年880万トンを超えるプラスチックごみが海に流出し、環境に深刻なダメージをもたらしている。漁網もそのひとつで、使えなくなった漁網を海に投棄する関係者は少なくなく、65万以上の海洋生物が漁網に捕らえられて生命を奪われたり、重大な怪我を受けていたりしているという。

そこでパタゴニアは、漁網のリサイクルに取り組むベンチャー企業のブレオ社を支援。南米の漁師と交渉して使わなくなった漁網を回収し、それを100％リサイクルさせた原料「ネットプラス」を新製品に採用するというサイクルを動かし始めた。

高機能ジャケット「メンズ・グラナイト・クレスト・レイン・ジャケット」でも「ネットプラス」のリップストップ生地が使われており、トレイルをはじめとするさまざまなアクティビティで優れた性能を発揮している。

この取り組みによって廃棄された漁網1600トン以上をリサイクルできたという。「ネットプラス」を使用した製品を身につけるたび、海洋環境が置かれた現状にも思いを馳せてみたい。

脇下にベンチレーションを装備。衣類内にこもった湿気を逃し、不快な状況をすばやく解消することができる。

左胸のポケット部分に本体をまるごと収納できるポケッタブル仕様。コンパクトにまとまるので、バッグの中で邪魔にならない。

「故郷である地球を守る」をテーマに掲げるパタゴニアの取り組み

環境に関する、パタゴニアの取り組みをもう少し詳しく見ていこう。

廃漁網をリサイクルしたネットプラス素材を採用

WHOISJURGEN©2024Patagonia,Inc.

廃漁網をリサイクルした「ネットプラス」。回収された網はチリで仕分け、清浄、カットが行われ、完全に追跡可能なポストコンシューマー原料100％の素材として生まれ変わる。

有機フッ素化合物不使用のDWR加工を選択

すべてのDWR（耐久性撥水）メンブレンおよび加工を、2025年までに有機フッ素化合物（PFAS）不使用の代替品に切り替えるとパタゴニアは宣言。本製品もその目的を達成している。

フェアトレード認証を受けた縫製工場で生産されている

Theodore Kaye©2024Patagonia,Inc.

Theodore Kaye©2024Patagonia,Inc.

パタゴニアでは環境や社会面での影響を抑えながら高品質の素材を製造するサプライヤーとの関係を築くべく、さまざま施策を実施。どの衣類ブランドよりも多くの製品をフェアトレード・サーティファイドの工場で製造している。