『ミッドナイトスワン』(20)で第44回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した草なぎ剛を主演に、『孤狼の血』(18)の白石和彌が監督を務める時代劇『碁盤斬り』が5月17日(金)に公開される。このたび、本作の本ポスターが完成。さらに、本予告、場面写真も解禁となった。

ある冤罪事件によって娘と引き裂かれた男が、武士としての誇りを賭けて復讐に挑む本作。草なぎ演じる浪人、柳田格之進は身に覚えのない罪を着せられた上に妻も失い、故郷の彦根藩を追われ、娘の絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、柳田はそこでも嘘偽りない勝負を心がけていた。そんなある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた柳田と絹は、復讐を決意。絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び、父と娘の、誇りを賭けた闘いが始まる。共演には、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼ら錚々たる顔ぶれが集結した。

今回解禁された本ポスターは、静寂と暗闇のなか、精悍な表情で一点を見据える主人公、柳田の横顔を大きく写し出したもの。ある冤罪事件に巻き込まれ、復讐を誓った男の怒りがヒリヒリと伝わってくるビジュアルだ。また、なんとキャッチコピーすら斬り落とされた斬新なデザインとなっており、草なぎの存在感がより一層伝わる1枚となった。


あわせて解禁となった本予告映像は、濡れ衣を着せられ、妻も失い、故郷を追われた柳田が、1人歩みを進めているシーンから始まる。続いて映しだされるのは、柳田の一人娘、絹(清原)の「父上は、一旦こうと決めたらなにがあっても後には引きません」という言葉と凛とした眼差し。そして映像は、囲碁や日々の暮らしに誠実に向き合っている柳田の姿へと続く。そんなある日、格之進は旧知の藩士から妻の最期に関する驚くべき事実を知らされる。身の潔白の証明のため自ら命を絶とうとする柳田だが、愛する絹の必死の訴えにより、父と娘はそれぞれの誇りを賭けた闘いへ挑むことに。さらに、「あの日の約束を、忘れてはおらぬな!忘れてはおらぬな!」と、激高する柳田の姿など、鬼気迫るシーンの数々も映し出されている。

父娘による復讐劇にはどのような結末が待ち受けているのだろうか?白石監督が挑む初の時代劇に期待が高まる。

文/鈴木レイヤ

※草なぎ剛の「なぎ」は弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記