台湾を震撼させた大ヒット作『呪葬』が7月12日(金)より日本公開決定。これに先がけ、日本版ポスタービジュアルと予告編が公開された。

本作は、パンデミックを題材にした『哭悲/THE SADNESS』(21)、宗教施設の禁忌に端を発する『呪詛』(22)をはじめ、鋭く良質なホラーを放ち続ける台湾製作の新たな傑作ホラー作品。公開当時の台湾の年間ランキングでは6位を記録した大ヒット作だ。


物語の舞台は死者の魂が戻ってくると言われる台湾の風習である初七日。予告編は身を寄せ合って眠るチュンファと娘チンシェンのシーンから始まる。「帰っておいで」という叔父からの電話を受け、優しかった祖父の葬儀のため久々に足を踏み入れた実家は、冷え切った家族と、不穏な影が潜む不気味な屋敷であり、重く不穏な空気に支配されている。

年月が経っても冷たく無礼な父、嫌味の絶えない姉、おどおどとした義兄、どこかよそよそしい母…。失望しきりのチュンファだが、叔父の助けもあり、気丈に初七日まで過ごそうと決意する。しかし、彼女の意思に反し、不気味な悪夢が彼女を襲う。奇妙な物音にはじまる、家にはびこる怪異に慄くチュンファだが、母のチンシェンにも同じ症状が現れたことを知る。疲弊した彼女たちは、母娘ともに夢なのか現実なのかも分からない正体不明の恐怖へと飲み込まれていく。果たしておかしいのは、家族か?この家なのか? それとも…。

「お前の居場所はない」とチュンファを拒絶する父親、「ママがなぜ家を出たか知ってる?」とシンチェンに尋ねる意味深な叔父のセリフに深まる一族訣別の謎。「初七日の後に出ていく」とタンカを切るチュンファだが、彼女を追い立てる悪夢。生米を貪り食う謎の女の姿、実態なく砂に残る足跡、屋敷を出てもなお執拗に彼女を追い続ける「何か」がある。「私たちはここに居てはいけない」というチュンファの独白が意味するものとは? 彼女たちは初七日の夜、いったい何を目撃するのか―? 本編への期待が高まる内容となっている。

あわせて公開された日本版ポスタービジュアルでは、祖父の遺影を前に一同介した家族たちの物々しい様子とともに、本作で映画初主演を飾る台湾の元大人気アイドルグループS.H.E出身のセリーナ・レンが演じる主人公チュンファの恐怖に凍り付いた表情が切り取られている。「帰ってきてはいけないこの家は何かおかしい―」というコピーが戦慄を煽る。

「真・事故物件」シリーズを始めとする、「家系ホラー」のまったく新しい傑作『呪葬』に要注目だ!

文/サンクレイオ翼