都内の様々な観光スポットをめぐり、ゴールデンウィークも人気の「はとバス」ですが、今年度から始まったドライバーの残業規制、いわゆる「2024年問題」に対応するため、ツアーコースの見直しが求められています。

運送業界では4月から、運転手の働き方改革として、残業時間が年間960時間までに規制されています。これによりドライバーの人手不足が懸念される「2024年問題」が課題となる中、「はとバス」は、対策として日帰りツアーのコースを見直しました。コースの行き先を埼玉や千葉など都内の近くに変更したり、ツアーの時間を9時間以内に短縮する新たなコースを設定しています。

はとバス 棟近さん:「運転手の労働時間を守るということとともに、お客さまに近場の魅力を再発見していただきたいという思いから、そういったコースを調整をしております」

ドライバーと乗客の両者にメリットがあるという新たな日帰りツアー。はとバスによりますと、開始から約1カ月が経ち、乗客からは「都内から近いため、立ち寄った場所をゆっくり楽しめて良かった」「乗客への心配りを感じる楽しいツアーで満足できた」といった声が寄せられているということです。

はとバス 棟近さん:「ワークライフバランスの環境を整えるということで、働きやすい環境づくりのきっかけになると考えております」

多岐にわたる業界に大きく影響している「2024年問題」を乗り越えるため、様々なアイデアが生み出されています。

働き方改革で生まれた新たな旅の楽しみ方、ぎゅっとつまった気になるコースの中身を見ていきます。こちらのコースでは、午前8時、京橋駅からおなじみ黄色いバスで出発し、千葉県の成田山新勝寺を目指します。自由参拝した後はお楽しみ、寺の近くにあるうなぎ料理店でうな重を堪能できるということです。その後、茨城県に移動し、龍神を祭る大杉神社と世界で3番目に大きい牛久大仏を参拝してから、午後5時には東京駅に戻ってくる日程となっています。このコースは全行程を約9時間で周ります。

ドライバーの労働時間が規制されたことで生まれたコンパクトな観光コース、はとバスによりますと、これを機に身近なスポットの魅力を再発見してほしいということです。