茅野市安国寺の宮川左岸に植わる「タカトオコヒガンザクラ」が見頃を迎えた。昨年に比べ10日ほど遅いが、ほぼ平年並み。赤みが強い花色が特徴で、大型商業施設裏手の姫宮橋から上流数百メートルにピンクの並木をつくり、地元住民や観光客、デイサービス利用者らが堤防を歩きながら花見を楽しんでいる。

 国道152号安国寺トンネル開通を記念して旧高遠町(現伊那市)から贈られ、植樹された苗木から、住民が挿し木で増やし、周辺の整備事業の際に植えた由緒ある桜。約20年で立派に育ち、桜の名所となっている。残雪の八ケ岳や北アルプスの眺望も人気で、アマチュアカメラマンも訪れている。

 11日には近くの宮川第二保育園の年長、年中児が訪れ、桜を眺めたり野の花を摘んだりして春を満喫していた。