多彩な図書館活動を進めている長崎県立五島高(石原優子校長)が、文部科学省の2024年度「子供の読書活動優秀実践校」に選ばれ、大臣表彰を受けた。図書委員を中心に、美術や放送といったほかの部活動の力も生かした幅広い活動が評価された。
 表彰は、子どもが読書に興味を持ち、親しみを広げることのできる取り組みを実践する学校や図書館、団体・個人が対象。4月23日に東京であった「子どもの読書活動推進フォーラム」で、全国25の高校の一つとして表彰された。
 同校の図書館活動は多くの部活動の生徒が参加しているのが特徴。「図書館だより」は、イラストレーション部が挿絵を描き、興味を引くよう工夫。図書館入り口のガラス壁面は美術部が季節ごとに飾り付けたことから来館者が増加、本の貸出数も増えているという。
 放送部は「図書館ラジオ」として、本の紹介や詩の朗読で読書の魅力を発信。図書委員のアイデアで始めた外国語指導助手(ALT)による「ライブラリーカフェ」では、楽しく異文化を学びながら、図書館での探求につなげている。
 前図書委員長を務めた3年の木口空斗さんは「意見をまとめ、企画を進めるのは大変だった。評価されてうれしい」と笑顔。学校司書の高木美由紀さんは「受験や社会で求められる能力は多様化している。今後も学びに応えることができる図書館としてサポートしていきたい」と話した。